子どもに読ませたい漫画の感想、レビュー

3人の子を持つ漫画好きの父親が、これまでの読んだ1万冊以上の漫画の中から子どもに読ませたい漫画を紹介します。

赤ちゃん用の本が絵本から始まるように、文字だけでなく絵でも情報を伝えてくれる漫画は子どもが情報を吸収するためにはとても便利な媒体です。子どもに読ませたい(読ませたくないと思ったものも含め)漫画を感想・レビューとともに紹介します。
漫画の簡易評価をカテゴリとして整理していますので、お勧め漫画から見たい方はカテゴリもご参照ください。

  • お勧め度: ☆☆(日本文化を知るために一度は読もう)
  • 対象年齢: 10歳以上(中学生くらいかが適?)
  • 初発表年: 2010年
ましろのおと

概要

『ましろのおと』は、羅川真里茂による津軽三味線を題材にした日本の漫画作品。
『月刊少年マガジン』(講談社)にて2010年1月号に読み切りが掲載された後、同年5月号より連載化された。作者にとって初となる少年誌での連載作品であり、また白泉社以外での連載も初である。タイトルには「ましろの音」と「ましろノート」(ノートは音符などの意)の2つの意味がある。単行本は2016年10月現在、既刊16巻。

音が聞こえてくる

曲を知っているからか、読んでいると三味線の音が聞こえてくるような漫画。僕自身に民謡を謡う祖母が居たからかもしれませんが、この世界、とっても身近に感じます。

ただ、子どもに日本の民謡を伝えられているかというと何にもできていません。漫画には音がないのですが、民謡に馴染みのない方にはCD付の特装版も出ています。是非、一度は聴いてほしいです。


乗り越えるのは自分

祖父が亡くなり、青森から東京へとやってきた主人公の雪(せつ)。真剣に津軽三味線と向き合おうとするのですが、自分の思うような音が出せなくなったり、唄い手と合わせることができなかったり、何度も壁に突き当たります。

そんなとき、周りに助けられ、時には立ち直るきっかけを貰いながら、最後には自分で壁を乗り越えていきます。

人とつながり、時には他人の助けとなり、時には助けを受けて壁を乗り越える。うちの子にもそんな人生を歩んでほしいです。

ましろのおと2

  • お勧め度: ☆☆☆(書き込みが多いので読み返し必須)
  • 対象年齢: 6歳以上(子ども達から愛されています)
  • 初発表年: 1997年
onepiece

アンチも多いですが

2015年には単一作者による世界で最も多く発行されたコミックとしてギネス記録に認定されたONE PIECE(ワンピース)。ネット上ではなぜかアンチが多かったり、漫画好きが「ONE PIECEがすき」と名乗ると「にわか」呼ばわりされるようですが、多く発行されるにはそれだけの理由があって、やはり面白いです。

RPGゲームのような世界

奇形ばかりのキャラクターで、絵を敬遠して最初のうちは読んでいなかったのですが、アニメ化されたころから気になって読み始めました(ちなみに、奇形かもしれないけど巨乳は大好きですよ w)。

海賊王になるために世界の果てを目指す少年が主人公で、仲間を集めながら、様々な傷害に会い、障害を乗り越えて冒険を続けていきます。冒険を続ける中で、経験をつみ成長し、目的こそ魔王退治じゃありませんが、まるでRPGの世界のよう。

行き当たりばったりではなく作りこまれた世界で、物語としても面白く、、仲間を大切にする心とか夢や希望とか学ぶことが沢山あります。何よりもいいのが、読後感が爽快なこと。

そんなこんなで、少年達の心をつかみ、これだけの発行部数を誇るのも納得です。

強いてマイナス面を指摘すると

面白い話ではあるのですが、強いてマイナス面を指摘すると二つあります。

一つ目は登場人物が血統主義なところ。主人公のルフィは父親が世界をひっくり返す革命軍の親玉で祖父が海軍の中将という家系。最近はコックのサンジまで著名な一族であることが判明しました。エリートじゃないと強くなれないんでしょうか。平民の私としては、そこが残念です。

二つ目は話が長いところ。当初、作者は100巻程度を想定していたそうですが、2016年11月予定の最新刊が83巻。でも、終わる気配はまだ見えません。1997年から連載しているので、当時の少年も今は立派なおっさんです。いったい、いつ終わるんでしょう?

まぁ、血統については、漫画の世界だからいいんですけどね。でも、連載が終わるか結末まで見届けられるかは本当に心配です。

  • お勧め度: ☆(アニメだけでも充分かも)
  • 対象年齢: 6歳以上(小学校低学年から安心して読ませられる)
  • 初発表年: 1969年
dora

誰もが知ってるドラえもん

日本人なら誰もが知っているのではないでしょうか。僕も子どものころ、テレビアニメで見ていました。今も放送していますが...未だに新しい声には馴染めなかったりします。

実家に転がっていた何冊かを、里帰りから戻る都度、帰りの電車での子どもの暇つぶしのためにチョコチョコと持ち帰ってきました。基本的には一話完結なので、あまり集中力がなく、なかなか本を最後まで読むことができない小一長女でも読むことができています。


あらすじ

何をやらせてもまるで冴えない小学生の野比のび太。お正月をのんびりと過ごしていると、机の引出しが開いて中からネコ型ロボットのドラえもんと、のび太の孫の孫のセワシが未来から現れた。セワシの話によると、のび太は成人後も数々の不運に見舞われ、就職できずに起業したものの、その会社も倒産したため莫大(ばくだい)な借金が残り、子孫たちを困らせているという。セワシはそんな悲惨な未来を変えるために、ドラえもんをのび太の世話役として連れてきたのだった。
その後、ドラえもんとのび太は深い友情関係で結ばれることになる。ドラえもんがおなかの四次元ポケットから取り出す「ひみつ道具」は、のび太のさまざまな夢や願望を魔法のように叶えてくれる。近所に住む憧れの少女のしずかや、いじめっ子だが根は優しいスネ夫やジャイアンなどの友人たちも交えた日常の中で、のび太は道具に頼りがちになりながらも反省し学んでいき、彼が歩んでゆく未来は少しずつより良い方向へと変わってゆく。

誰かに頼ってもいいんじゃないかな

ドラえもんは、主人公ののび太が自分では何の努力もせずにすぐにドラえもんやその道具に頼ることが嫌いでした。特に長男は、親である僕の肩に力が入っていたこともあり「自分でがんばれ」と人に頼らずに生きることを強要しすぎ他という反省があります。

中一で長男がいじめにあったとき、そのためか誰かに相談することがなかなか相談ができずに苦労させてしまいました。

生き物にとって逃げることは戦略の一つ。逃げて誰かに頼ること、集団に頼ることも戦略の一つです。長男のいじめ事件をきっかけに、僕自身はドラえもんの世界を容認できるようになりました。

他にもいろいろ


  • 君はこの先、何度も転ぶ。でもその度に立ちあがる強さも君は持っているんだ
  • 障害があったらのりこえればいい! 道を選ぶという事は、必ずしも歩きやすい安全な道を選ぶって事じゃないんだぞ
  • 人にできて、きみだけにできないことなんてことあるもんか
  • 今の時代が気にいらないとこぼしてるだけじゃ何にもならない
  • 悩んでいる暇に一つでもやりなよ
ドラえもんには人生の示唆になる言葉がちりばめられていて、ドラえもんから人生を学ぶ名言集や啓発本もいくつも出ています。


アニメと違って怖い話も

漫画版のドラえもんでは、アニメと違って怖い話や暗い話、不条理な話もちりばめられています。でも、それもまた人生。怖い話も含めて、やっぱり名作だと思います。

でも...アニメでも十分楽しめるし、全巻読むほどではないかなぁ。

↑このページのトップヘ