子どもに読ませたい漫画の感想、レビュー

3人の子を持つ漫画好きの父親が、これまでの読んだ1万冊以上の漫画の中から子どもに読ませたい漫画を紹介します。

赤ちゃん用の本が絵本から始まるように、文字だけでなく絵でも情報を伝えてくれる漫画は子どもが情報を吸収するためにはとても便利な媒体です。子どもに読ませたい(読ませたくないと思ったものも含め)漫画を感想・レビューとともに紹介します。
漫画の簡易評価をカテゴリとして整理していますので、お勧め漫画から見たい方はカテゴリもご参照ください。

  • お勧め度: ☆☆☆(何度も読もう)
  • 対象年齢: 6歳以上(すべてのサッカー少年少女へ)
  • 初発表年: 1992年
orefie

20年前のサッカー漫画

約20年前、日本がサッカーワールドカップに出場することが夢から現実に変わりつつある時代。現実とリンクしてサッカーワールドカップに出場していく物語です。学生時代、友達の家で読んだサンデーに掲載されていました。

小五になった次男がサッカークラブに入ることを決めた後に、いくつか買ったサッカー漫画のひとつで、今、一番気に入っているサッカー漫画だそう。

ストーリー

サッカー好きの少年・高杉和也は、日本リーグのスター選手である父・貫一と、いつか国立競技場で一緒にプレーすることを夢見ながら、幼馴染の森口愛子や転校生の騎場拓馬と共に、少年クラブでサッカーに打ち込んでいた。だが貫一が交通事故によって、帰らぬ人となると和也は父を失った失意からサッカーを止めてしまう。しかし高校2年になったある日、和也の前に一人の男が現れた事で再びサッカーを対峙する事となる。

ちりばめられたリアリティ

この漫画より前のサッカー漫画は、キャプテン翼のように必殺シュートが出てきたり、人間には出来なさそうなスーパープレイが続出したのですがこの漫画はかなりのリアリティがあります。

アルゼンチンに留学し、プロ入りし、日本代表として戦い徐々に成長していくのです。

熱いスポーツ漫画

そして、登場人物が熱いです。

  • フィールドでの負い目は…フィールドでしか返せないんだ。
  • 俺は・・・俺たちは・・・もう負けんのはよ・・・ヤダぜ・・・
  • もっと血を流せ。つよくなりたいならな。
と熱い台詞がちりばめられています。誰もが真剣にサッカーに勝負に取り組んでいて、最後まで一気に読ませてくれます。

時代設定は古いですが

多くの日本人選手が海外のサッカークラブで活躍し、サッカーワールドカップ本選出場が当たり前になりつつある今、俺たちのフィールドの時代設定は古いかもしれません。

でも、こんなサッカー黎明期があったこと。そして、熱く真剣に、泥臭くサッカーに取り組んでいたことは、現代にサッカーに取り組む子達にも是非読んでほしいです。

どうも、格好良さやスマートさにばかり憧れて、その影にある泥臭い熱意を格好悪いと思うような風潮が歩きがするので。

  • お勧め度: ☆☆☆(繰り返し読まないと良さが分からない)
  • 対象年齢: 10歳以上(低学年には難しい話)
  • 初発表年: 2013年
koe

1巻で辞めなくて良かった

2016年9月に映画化され、そのキャンペーンでKindle版の1巻を無料で読むことが出来ました。1巻は悪ガキが、子どもらしい悪意を持って障害を持つ同級生をいじめる物語です。

自分の子どものころにあったいじめの経験を思い出し、気分が悪くなります。でも、物語はそれだけでは終わりません。1巻だけで本を閉じることなく、最後まで読まないとこの作品の価値はわかりませんでした。

作品紹介

お前なんかに出会わなきゃよかった。もう一度、会いたい。/耳の聞こえる少年・石田将也。耳の聞こえない転校生・西宮硝子。ふたりは運命的な出会いをし、そして、将也は硝子をいじめた。やがて、教室の犠牲者は硝子から将也へと移っていった。幾年の時を経て、将也は、 もう一度、硝子に会わなければいけないと強く思うようになっていた。
【作者・大今良時先生から】「点と点で生きている人たち。遠く、離れ離れの小島のように生きている人たちを描きたくて、この物語を描きました。みなさまに読んでいただければ、この上ない幸せです」
講談社特設サイトより

多くの賞を受賞

聲の形は、2015年版『このマンガがすごい!』オトコ編で第1位、『マンガ大賞2015』で第3位、第19回手塚治虫文化賞新生賞、2016年マンガワ賞 少年の部 と、多くの賞を受賞しています。

タイトルに込めた思い

タイトルの「聲」は旧字体で書かれています。この字には、「声と手と耳」が組み合わさって. できているという説があることを作者が知り、気持ちを伝える方法は声だけでないという思いを込めたそうです。

主人公もヒロインも周囲の人たちも、伝えたい考えや気持ちをどう表現するのかどう伝えるのか様々な葛藤を抱えています。

お互いの気持ちを上手く伝えられないから、コミュニケーションが上手く取れないから、誤解が生じていじめにつながることもあります。

少なくとも一度は読んでほしい

重い話から始まり、とっつきにくいのですが、様々なエピソードが絡み合い苦しみながらも、明るい未来が見えるラストへと向かっていきます。思いテーマではあるのですが、一度は最後まで読んでほしいです。

一貫して主人公の視点で書かれているので、一度、さらっと読むだけでは登場人物の気持ちに気づけないことも多々あります。本当は何度も読み返してほしいけど...

暗い過去や後悔と向き合うことはしんどいことです。この漫画はそんなことを要求してくる漫画でもあります。でも、更なる成長のためには自分を見つめなおすことは欠かせません。

とりあえず、一度は最初から最後まで読んでほしい話です。

うちの子供たちは

小五の次男でもまだ難しい話だったようです。最後まで読むことが出来ませんでした。

この漫画を読むころには乗り越えていましたが、中学校入学後、一時期はイジリが行き過ぎていじめの被害者になりつつあった長男は複雑な思いで読んだようです。1巻の途中で手が止まり、そこから先へはしばらく進みませんでしたが、いつの間にか完読したようです。

どんな感想を持ったか聞けていませんが、きっと何かを学んでくれたんじゃないかと思います。

  • お勧め度: ☆☆(男児には一度は読ませたい)
  • 対象年齢: 6歳以上(男児必見)
  • 初発表年: 1983年
hokuto

原典を読むべし

私と同じアラフォーの皆さんなら誰もが一度は経絡秘孔をついたことがあるはず。今も人気があり、様々な派制作品やグッズ、あげくはパチンコ台など。明らかに商品ターゲットは我々です。

そんなある日、帰宅をすると子ども達がYoutube動画を見て笑い転げていました。見ていたのは「北斗の拳 イチゴ味」。いや、まぁ、確かに面白いんだけどさ、まずは原典を見ようよ。

ストーリー

199X年。世界は核の炎に包まれた。文明社会は消え去り、世界は暴力が支配する弱肉強食の時代へと突入した。それから数年後、一子相伝の暗殺拳である北斗神拳の伝承者となったケンシロウは愛する女性ユリアと共に旅に出る。しかし、ユリアを愛する南斗孤鷲拳の使い手シンに敗北し、ケンシロウは胸に七つの傷をつけられユリアを奪われてしまう。ユリアを取り戻すため荒野をさまようケンシロウ。そこでケンシロウは言葉を失った少女リンとしたたかに生きる少年バットと運命の出会いを果たす。北斗神拳の宿命に導かれるまま乱世に覇をとなえる強敵たちと戦い、弱き者を救い続けるケンシロウ。北斗神拳と対を成す南斗の使い手との戦いや、ケンシロウを見守る兄トキとの出会い、そしてトキとケンシロウが目指した北斗の長兄であり最強の男ラオウとの戦いを通じ、ケンシロウは乱世を救う真の救世主へと成長してい

久しぶりに読み返してみました

といっても、幼少のころ、コミックは持っておらず少年JUMPの連載とテレビアニメで見ていたのみなので、コミックスとして読むのは初めてです。

「漢(おとこ。あえてこの字)共はみんな似た顔してるなー」「この破れた服はどうしているんだろう」「ハート様ってこんなだったっけ」「南斗水鳥拳が一番好きだったなぁ」「トキ...押し込めても一人も核シェルターに入れないってどんな状況だよ」「拳王様、あのころは怖かったけど、今見ると孤独な人だなぁ」「シャチの身長どうなっているんだろ」「リンが天帝って...」「修羅の国編は蛇足だな」「拳王様、誰と子ども作ったんだろう」。

少年のころの熱い気持ちを思い出しつつも、大人になってしまった自分には素直にのめりこめずに疑問に思ってしまう点もあり、なかなか面白かったです。

第一部だけでいい

何処かで読みましたが、元々は第一部だけで完結するはずが人気があったので引き伸ばしを図ったとか。

作者も訳も分からず書いていたそうですし、僕自身の記憶にもあんまり残っていませんでした。読み返しても、ラオウが倒されるところまでで良いんじゃないかと思います。人気至上主義の弊害でしょうか。

我が家の子ども達の反応は

男子二人はそこそこ面白く読んでいた模様。一方、女子は絵が怖いと敬遠していました。劇画調はだめですかね。それでも、イチゴ味の動画は一緒に見て笑っていたんですが。

いずれにせよ、古典として一度は読んでおくべき本だと思います。自分の中の北斗熱も日がつきつつあるので、今度、カラオケに行ったら「愛を取り戻せ」でシャウトしよう。

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