• お勧め度: ☆☆☆☆(殿堂入り)
  • 対象年齢: 10歳以上(小学校高学年から読ませたい)
  • 初発表年: 1979年
風雲児たち

最もお勧めの歴史漫画

昭和54年から書き続けられている歴史漫画。残念ながらこの漫画を知ったのは成人してからでしたが、中高生時代にこの漫画に出合っていたら違う人生を歩んでいたかもしれないと思わせる、それだけのインパクトを与えてくれた本。

教科書や資料集の中の人も、実際に生きていたんだ。同じように息をして、迷ったり、悩んだりしていたんだということがわかり、歴史を身近に感じられるお勧めの漫画は「風雲児たち」です。

概要

当初の編集部からの依頼は、幕末の群像を五稜郭陥落まで単行本10巻程度でまとめてほしいというものであったが、幕末の状況はそもそも江戸幕府の成立に根があるとの作者のみなもとの判断により、関ヶ原の戦いより執筆を開始した。これが編集部の企画を大幅に狂わせ、江戸時代300年を通して時代の発展に関わった人間たちの運命を描く大河ドラマ漫画となる。
漫画やアニメ、漫才師やコメディアンのネタ(特に吉本新喜劇)、時代劇、映画、TV、時事ネタなどをパロディとしてギャグにしているのも特徴である。また、時代を経て分かり難くなったギャグの解説のため「脚注」をもじった「ギャグ注」を、ワイド版では各巻末に収録している。
執筆当時に入手可能な最新の史的資料を調査した上で執筆されているため、それまでの多くの歴史フィクションでよく見られたステレオタイプの視点や、学校などで習う標準的な歴史観を脱しており、時に保科正之のようにそれまで注目されていなかったマイナーな人物にスポットが当てられたり、田沼意次のように悪人と見られがちな人物を史実に基づき肯定的に描くなどしている。逆に、松平定信のように従来は肯定的に描かれることが多かった人物の否定的側面を取り上げていることもある。人物の善悪を分けたとき、権力側ではなく民衆に立って行動した者を善玉としている。
wikipediaより

小学館の漫画日本の歴史も良いんですが…

子どものころ、小学館の漫画日本の歴史は愛読していて、歴史のテスト中に「あ、これは何巻の左上にあった話だ」と思い出して回答するほど受験にも役立ちました。

でも、「風雲児たち」と比較してしまうと、所詮は教科書をビジュアル化しただけというか、本当は面白い小説なのにあらすじだけを追ってしまっている感じです。


歴史は一人ひとりが作っている

「自分がやっていること何てたいしたことが無い」「一人ができることなんてちっぽけなこと」そんな無力感を感じてしまうこともあるかもしれませんが、そんなことはありません。

教科書には歴史の結果しか出ていませんが、結果にいたるには当然ながら生身の人間が苦しんで生み出した過程があるのです。また、歴史は個別の事件の集合体ではなく、それぞれが縦糸横糸となり複雑に絡み合っています。

「風雲児たち」の中では歴史上の偉人たちが時には悩み、時には感情を爆発させ、時には失敗しながら、さまざまな決断を下していって、歴史という大きな布をつむいでいきます。

そして、この大きな流れは僕たちにしっかりと受け継がれているのです。

うちの子供たちは

長男が中一のときに幕末編まで含めた、当時発行されていたすべての巻をプレゼントしました。おかげで長男は江戸時代から幕末にかけての歴史問題が大得意です。

「風雲児たち」をきっかけに歴史物に興味を持ち出し、司馬遼太郎や藤沢周平、宮部みゆきといった歴史小説にも手を出すようになりました。


そんなこんなでお勧めです

「風雲児たち」は知名度が低いようですが、これ、本当にお勧めです。ギャグ漫画風の絵柄がしっくり来ない方もいらっしゃるかもしれませんが、読んでいるうちに気にならなくなります。未読の方は是非。

(ちなみに、漫画ではかなり崩して描かれている小早川秀秋は肖像画もへたれ顔)