• お勧め度: ☆☆☆☆(殿堂入り)
  • 対象年齢: 10歳以上(小学校高学年から読ませたい)
  • 初発表年: 2012年
ansatsu

予定通り&引き伸ばしなし

異能の先生による「教育」の結果、落ちこぼれとされていた生徒達が成長していく物語です。感動のフィナーレでは年甲斐もなく目に涙が浮かんでしまいました。

最近の連載漫画は人気が出てくると引き伸ばされたり、人気が落ちてくると打ち切られたりと作者の想定どおりに完結できることは多くないと思いますが、「暗殺教室」は数少ない最後まできれいに終わった漫画です。20巻の作者コメントによると、「連載開始時からはっきりと見据え、はっきりと目指してきた場面」とのこと。すばらしい終わり方でした


あらすじ

ある日突然、進学校「椚ヶ丘中学校」の成績・素行不良者を集めた3年E組の元に防衛省の人間と、人間ではない謎の生物がやって来た。マッハ20で空を飛び、月の7割を破壊して常時三日月の状態にしてしまった危険な生物は「来年3月までに自分を殺せなければ地球を破壊する」ことを宣言したうえ、「椚ヶ丘中学校3年E組」の担任教師となることを希望した。
(中略)
しかし、いざ授業が始まってみると暗殺者と標的という異常な状況ながら、多くの生徒たちは殺せんせーの指導と手入れによってこの暗殺教室を楽しみ、今までの「学校中から差別された底辺学級」としてではない前向きな学校生活を送るようになっていく。その一方、生徒の他にも殺せんせーを暗殺するため、世界中から暗殺者が送り込まれてくるのだった。

押し付けがましくないメッセージ性

先生が教育をして生徒を育てていく物語なので、実はかなりのメッセージ性が含まれています。

「暗殺」という物騒なタイトルなのですが、実は命の大切さを訴える物語だったりしますし、他にも「成長するには本気にならなくてはいけない」「外見よりも中身が大事」「自分の武器を磨け」などなど子ども達に伝えたいメッセージがちりばめられています。

そんなメッセージがあるにもかかわらず、押し付けがましくも説教くさくもないところがこの漫画の魅力の一つだと思います。

子ども達の反応は

テレビアニメでも見ていたこともあり、特に上の子二人(中三と小五の男子)は何度となく読み返してみているようです。

影響を受けて、物事に真剣に取り組み、自分の武器を磨いてくれればいいのですが...ひっくり返ってマンが読んでいるだけじゃ何の武器も磨かれないかなぁ。

まぁ、漫画を買い与えているのは僕なんですけど...。