- お勧め度: ☆☆(社会に出る前に一度は読むべき)
- 対象年齢: 15歳以上(小中学生にはまだ読ませたくない)
- 初発表年: 2004年

衝撃を受けました
初めて読んだのは、当時勤めていた会社の本棚に並んでいたから。何で漫画が並んでいるんだろうと思いながら、何気なく手にとって、かなりの衝撃を受けました。絶対、闇金のお世話になってはいけないと。
今思えば、普通のウェブ開発の会社の本棚にオライリー本とかと並んで何でこんな本が並んでいたのやら。
作品概要
10日5割の超暴利闇金融『カウカウファイナンス』の営業者・丑嶋馨の日常と、カウカウファイナンスに訪れる客およびその関係者の様々な人間模様と社会の闇を描いたストーリー。 物語は各エピソードの中心となる人物の視点で進み、丑嶋はそれらの人物に接触する狂言回し的存在である。そのため丑嶋が全く登場しない回も多々ある。「-くん」とギャグ漫画を思わせるタイトルに反して、多くのエピソードにおいて人々が救いのない様子に陥る様が描かれている。一般人が覚醒剤に依存し廃人となってしまう様、洗脳により自己決定が出来ない状況に陥り殺人を犯し、人体をミキサーで液体となるまで砕き遺棄する様子など、極めて陰惨な内容が大半を占める。なお「-くん」というタイトルは、当時流行した「むじんくん」(アコム)、「お自動さん」(アイフル)などのサラ金の自動契約機のネーミングから着想を得ている。
えぐい描写がいっぱい
一般人だったはずの人が借金地獄に落ち、覚せい剤で廃人になったり、風俗に堕ちたり、殺人があったりとかなりえぐい描写がたくさんあります。自分が落ち込んでいるときに読んでしまったら、きっとさらに鬱々としてしまうことでしょう。
内容も過激なので、正直、お子様には見せられません。でも、誰もが何処かでひとつ選択を間違えて、人生の歯車が崩れていたら、多くの登場人物と同じように、同じように借金地獄に落ちていたかもしれません。読んだ後、鬱々とした気持ちになってしまうのは、何処かで選択を間違えた自分を投影してしまうからなのでしょう。
学ぶことも沢山あります
目を背けたい内容も多いのですが、お金の恐ろしさ、自堕落な生活の恐ろしさ、身の丈にあった生活の大切さなど学べることが沢山ある漫画です。
中学生にはまだ早いのでまだうちのこともたちには読ませていません。でも、息子や娘が高校生になったら、進路を真剣に考えさせるため、お金の大切さを学ばせるために是非読ませたいと思います。
映画化記念の試し読み
2016年10月現在、映画公開を記念して小学館のサイトで1巻から4巻までの試し読みができます。
この漫画をまだ読んだことがない方は、この機会に、4巻まででも目を通してみてはいかがでしょうか。
派生作品も
闇金ウシジマくんは本当に学ぶことが多い作品で、登場人物を反面教師としながら、堀江貴文さんが人生の考え方を紹介するこんな本も出ています。
闇金ウシジマくんの本編を手に取る前に、こういった派生本で闇金の世界を垣間見るのもいいかもしれません。