baby

努力と根性だけじゃダメ

ここ数年、脳みそ筋肉、略して脳筋と言われるような努力と根性だけでなく、現実的な技術や戦術に目を向けた作品が増えてきた気がします。Baby Stepsもそんな漫画のひとつ。

もちろん努力の上で身に着けた技術やメンタルコントロールがなければ戦術を使うこともできないのですが、努力にも理論に基づく効率的な努力の方法、トレーニング理論やメンタルコントロール方法まで取り上げられていて、テニスだけでなく、スポーツだけでなく、多くの人に参考になる漫画です。


ストーリー

小学生のときから、成績はずっとオールA! 几帳面でマジメな“エーちゃん”は、高校進学を機に軽〜い気持ちでテニススクールに通い始める。そこで、ちょっぴりいい加減!?でも、テニスに懸ける情熱だけはマジメな美少女“ナツ”と出会い、テニスの魅力に取りつかれて人生激変!!

PDCAサイクルの可視化

リオオリンピックで活躍した選手の多くは小さいころから英才教育をされてきた人たちでしたが、Baby StepsではBaby Stepsの主人公は高校に入ってから本格的にテニスに取り組み始めた「えーちゃん」です。

「えーちゃん」はノートを活用した密度の濃い練習で英才教育してきた人たちとの時間的な差を埋めていきます。

ノートの中には、練習内容やコーチのアドバイス、試合での一球一球の奇跡などが書かれ、ノートへ記入することそしてノートを振り返ることで、一度の練習や一度の試合を何倍もの効果を持つ経験へと変えています。

また、「プロになる」「ウインブルドンを目指す」という目標が明確になってからは、現状と目標との間に何が足りないのかを分析し、目標にいたるためにはどうすればいいかの計画作りにも活用しています。

ビジネスの世界でも良く使われるPDCAサイクルをノートを使って可視化しているのです。これは自分自身でも見習いたいし、うちの子にも見習ってほしい。

Baby Stepsとは

漫画のタイトルであるBaby Stepsは小さな一歩という意味です。千里の道も一歩から、大きな目標も小さな一歩の積み重ねで実行することができます。大切なのは大きな目標を方向としては忘れずにいつつも、実現できる小さなレベルまで一歩一歩を定義すること。

小さな目標を達成し、成功体験を積み重ねることで続けようという気持ちも芽生えます。多くの自己啓発本にも書かれているとおり、いきなり大きな目標を目指すのではなく小さなことから続けていくことが大事なのです。「えーちゃん」がやっていることです。

うちの子は

英語ではテーブルテニスと呼ばれる卓球に取り組んでいる中三の長男は、理論的トレーニングや戦術面も含め参考になる漫画として何度か読み直しているようです。目標をブレイクダウンしてPDCAサイクルに取り組んでいくことは、今、只中にある受験勉強にも活用してほしいところ。

小五の次男は、そこまで考えることなく、単純にスポーツ漫画としてみているようですが、それも楽しいよう。実際ストーリーも楽しいですし、読む中でいろいろ学んでほしいなぁ。