- お勧め度: ☆☆☆(特に動物好きに)
- 対象年齢: 10歳以上(フリ仮名ないので中学年以上に)
- 初発表年: 2001年
概要
物語は鳥取動物病院の獣医ドリトルを中心に患畜の病気の治癒、及び飼い主が患畜に病気をもたらした原因をつきとめ、場合によっては飼い主の心の治療をすることにより、進行されるものである。時には野生生物を救うために環境問題等に立ち向かうこともある。初期のシナリオでは最後にナレーションが付いていた(カルテ2「キレるペット」~カルテ18「不良品」)。最初の数話はサブタイトルに動物の学名が付けられていた。
獣医版ブラックジャック?
口が悪くお金にもうるさい獣医が主人公の漫画です。口が悪く、法外なお金を取るが腕のいい獣医という設定で、まさに手塚治虫のブラックジャックのようです。でも、ブラックジャックと同じように、口は汚いものの、患畜のために、飼い主のために最善を尽くします。
「獣医になりたい」と言い出した次男が小三の頃に買った漫画で、元々が青年誌で連載されていたためにフリ仮名などはないのですが、真剣に読んでいました。

モノには対価がある
主人公のドリトルは両親を早くに亡くし、祖父との確執から自力で生きることにこだわってきました。そのため、「スポンサーのいない患畜は診療しない」などとお金にはこだわりを見せます。
法外な値段という漫画の設定はどうかと思いますが(でも、漫画の中で法外な値段を提示する場面は余りありませんが)、「モノにはそれに対する価値がある」「それに見合った値段が払われないと成り立たない」というのはその通りです。
100円ショップが乱立し、食事も安いチェーン店で済ませることもできる現代ですが、その影には正当な対価を支払われない人が沢山います。若年層のワーキングプア問題もそこにあると思うのですが。。。(と、脱線しました)

ペットの飼い主として知るべき
漫画に話を戻すと、この漫画では、ペットの飼い主として知っておくべき生き物の生態のみでなく、ペットを飼うにあたっての心構えまで教えてくれます。
ドリトルもいうとおり「ペットは飼い主がいなければ生きられない」のです。これからペットを飼おうという子ども達に広く読んでほしい漫画です。
マンションのため犬や猫が飼えない我が家ですが、
長男が小学校に入学したタイミングではハムスターを
次男が小学校に入学したタイミングでもハムスターを
長女が小学校に進学したタイミングでは文鳥を
それぞれ本人の希望で飼い始めました。初代のハムスターはすでにいませんが、この漫画を読ませてから子ども達は今まで以上にペットの世話をするようになり、親はほとんど手を出さなくなりました。