- お勧め度: ☆☆(某ギネス漫画より高評価な人も)
- 対象年齢: 10歳以上(少々グロテスクな描写もあるので)
- 初発表年: 1997年
概要
独自の世界観が展開されている海賊・海洋冒険漫画。タイトルのフルアヘッド(FULL AHEAD)とは英語で「全速前進」を意味する。大航海時代のヨーロッパをモチーフとした世界を舞台に物語が繰り広げられるが、随所に日本独特の文化も盛り込まれ、親しみやすい物語になるよう考慮されている。
主人公・ココの成長と、キャプテンバーツ率いる海賊スイートマドンナのクルーがファルコン文明を追い求める一連のエピソードが基本線となっている。単行本は秋田書店から、全29巻と、スイートマドンナのクルーが乗船するきっかけを描いた読み切り数編を収録した番外編『フルアヘッド!ココ 番外編-ZERO-』全1巻が刊行されている。

きちんと完結した海賊漫画
ワンピースを追い求めるギネス記録にもなった海賊漫画と同様に海賊が主人公で、ワンピースではなく「ファルコン文明」を追い求めます。
でも、某漫画とは違って、30巻近い話なのに中だるみはありません。無駄な話、無駄なキャラクターがなく、ストーリーが進んでいきます。いくつかの感想サイトでは、ギネス記録になった海賊漫画よりも面白いという評価もちらほらあり、その評価も納得です。
ネタバレになるので詳細はかけませんが、最終話に向かっての話の盛り上がりは良かった。
魅力的なクルー
フルアヘッドココでは、登場人物もとても魅力的です。
主人公の乗る船は、子どものような面を持ちながらもいざと言うときには頼りになり、時には人生の示唆にとんだ言葉を発する船長のバーツ。賭け事に強く、面倒見のよりバクチ。元暗殺者だけれど誰よりも仲間思いなテッド。
などなど、老人から女の子までいろんなクルーが登場するものの、登場するクルーがみんな魅力的で一人でも欠けたらこの物語は成り立ちません。
熱い冒険活劇
登場人物が魅力的なだけでなく、最初から計算づく立ったかのように終章に向かって練りこまれていくストーリーも圧巻です。戦闘シーンなどの絵の勢いもすばらしく、次が気になって一気に読んでしまいました。
強いて言えば、終章は展開を急ぎすぎている感があって、もう少しじっくり取り組んでほしかった気もしますが...。
全体的には魅力的なキャラクターに練りこまれたストーリー、勢いのある絵と魅力だらけの漫画で、読むと旅に出たくなります。なぜか知名度があまり高くないようですが、未読の方にはぜひお勧めしたいです。
もちろん子どもにも
もちろん、我が家の子も夢中で呼んでいました。読み終えた後は、友達に貸して布教活動までしていたり。一時期、両手に木切れを持って遊ぶ小学生が増えたのは、我が子の布教の成果かもしれません。
続編が出ている様子
この記事を書くにあたって、Wikipediaを見てみたらなんと、2012年より続編を執筆中とのこと。これはチェックせねば!