• お勧め度: ☆☆☆(数すくない下品じゃないコメディ)
  • 対象年齢: 6歳以上(基本は一話完結なので飽きやすい子にも)
  • 初発表年: 1988年
動物のお医者さん

作品概要

基本的に一話完結型。
主人公の飼い犬であるシベリアン・ハスキーの“チョビ”はシベリアン・ハスキーブームを巻き起こし、同時にH大のモデルである北海道大学獣医学部の志望者数が跳ね上がるなど、社会現象も巻き起こした。
動物のセリフとしてふきだしなしの文章が明朝体のレタリングをされてコマ内に書かれる演出がされており、ドラマ版でも反映されている。

安心できるコメディ

僕が中学高校時代に連載されていた漫画なんですね...。もう四半世紀以上も前。にもかかわらず古い感じがしません

子ども向け漫画にありがちなウン○シッ○的な下品な笑いは無く...って、動物が出てくるからそういう下の世話も当然出てくるんですが、安心して読めるし、読ませることのできるコメディです。

北海道大学にあこがれます

動物のお医者さんのモデルとなっているのは明らかに北海道大学獣医学部。バブル期のがつがつした時代の漫画のはずなのに、広大でのんびりした北の大地。

ちょっと変わった漆原教授や菱沼さん、間の抜けた二階堂くんに冷めた感じの主人公ハムテルといった登場人物も魅力的ですし、チョビをはじめとして出てくる動物たちも魅力的。実際に身近にこんな人たちがいたら大変でしょうが、それでもいやな感じが残らないのは作者の腕でしょうか。

こんな大学で学生時代を送ってみたいとあこがれる人が多かったのも納得です。

親子二世代で

この漫画、妻が高校生時代に買い揃えたそうで妻の実家にありました。「獣医を目指す」と宣言していた小五次男は当然のようにはまってケタケタ笑っています。それどころか、集中力が無くて漫画すら読めなかった小一の長女ですら、漫画を拾い読みしては面白かったポイントを親に教えに来てくれます。

そんな感じで親子二世代で安心して笑って読める漫画。貴重じゃないでしょうか。


#いろいろな版が出ていますが、個人的には、今から買うなら愛蔵版がお勧めです。大きくて細かいところまで読みやすいし、文庫版でカットされた表紙絵も入っているし。