• お勧め度: ☆☆(独特の世界観がクセになる)
  • 対象年齢: 10歳以上(人の温かさを知って欲しい子に
  • 初発表年: 2003年
夏目友人帳

あらすじ

両親を亡くした少年・夏目には秘密が。それは、妖怪が見える事。強い妖力を持っていた祖母・レイコの遺品である妖怪達の契約書『友人帳』を手にして以来、あやかしから狙われる羽目に。封印を解き、自分の死後、友人帳を譲る事を約束した用心棒・ニャンコ先生と共に、妖怪達へ契約した名前を返したりと、忙しい日々を過ごしていて… 人物相関図

細い線と白いページ

頼りない感じの細い線とあまりトーンを使わないのか、全体に白っぽい漫画です。漫画を読んだときの印象も絵のとおりに、どこか儚げで頼りないんだけれど、ふわりとした優しさを感じたり、どこか切ない気持ちになったり。そんな漫画です。

妖怪漫画だけれど

最初は妖怪ウォッチから妖怪漫画にはまった次男のために、あまり中身も見ずに買った本です。妖(あやかし)が見えるからと周囲から変な目で見られたり、周囲から孤立しようといていた少年が、人やニャンコ先生をはじめとする妖との関わりのなかで、居場所を見つけたり居場所を作ったりしていきます。

よくある妖怪ものとは違って、やさしくあたたかくゆっくりと時間が流れていくような漫画です。

いじめに悩む子に読ませたい

自分はひとりきりだと思っても一人きりになろうと思っても、決して本当は一人きりではないし、人と違っていてもかまわないし、居場所はきっとどこかにある。そんな思いが伝わる漫画だと思います。いじめに悩む子に救いの手を差し伸べてくれるかもしれません。

子どもたちの感想は

小一の長女はアニメの夏目友人帳は好きなので、ぱらぱらと絵を楽しむように見ているようです。

小五の次男は、期待していた妖怪漫画と違ったので最初は敬遠していましたが、暇なときに手をとったら「案外面白かった」そう。

中三の長男は、本人もいじめで悩んでいた時期があったからか、何か通じるものがあるようです。はっきりとした感想は聞いていませんが、先日、部屋に入った際には、ベッドの枕元に何冊か置いてありました。寝る前に読んでいるのかもしれません。ほんわかしんみりと心地よい読後感が残るので、寝る前の読書にはお勧めの漫画です。