- お勧め度: ☆(力まず読める話)
- 対象年齢: 15歳以上(バイオレンス描写はありませんが、良さがわかるのは)
- 初発表年: 2006年

あらすじ
地球全体が自然保護区域となり、地上に降りることが許されなくなった時代。人間は遙か35,000メートル上空に浮かぶ巨大なリング状のマンションで暮らしていた。
地球の周囲をめぐる上層・中層・下層からなるその巨大なリングシステムで、主人公・ミツは生まれ育った。ミツは中学卒業と同時に、亡き父と同じ職種「コロニーの窓拭き」を始める。ベテラン窓拭き職人「仁さん」とコンビを組むこととなったミツは、さまざまな困難を乗り越え、仕事を通し、色々な人と出会い一歩ずつ成長していく。
宇宙を舞台とした人情漫画
「宇宙飛行士になりたい」といった長男のために集めた宇宙を舞台とした漫画のひとつ。いわゆるSF的な話は無きにしもあらずですが、メインは父を事故で無くした天涯孤独な主人公が人とつながりあって居場所を見つけ成長していきます。
ほんわかした絵ですが
ほんわかとした絵で、ほんわかと話が進んでいくかと思いきや、中身は結構ずっしりと重い物語だったりします。階層化された社会で差別されて生きる問題点が浮き彫りになってきて、人間のいやな面を目にすることにもなります。
やさしさの中に厳しさがあると捉えられるか、淡々とした物語とあいまって暗い話と捉えてしまうか評価が分かれるかもしれません。あ、最後はハッピーエンドなのでそこは安心してください。
我が家の子どもたちの感想は
小五の次男は暗くていやな話だと思ってしまったそう。もう少し大人にならないと、わからないのかも。
中三の長男は「終わっちゃった。続き無いの?」といってました。読み終わった後に、終わっちゃったんだと胸にぽっかり穴が開いてしまうような感覚だったのかもしれません。長男にはこの漫画が刺さったようです。
試し読みもどうぞ
土星マンションの第一話はコミック小学館ブックスで試し読みすることができます。土星マンションの世界観を知ることができるので、購読をお悩みの方は、まずは一話を読んではいかがでしょうか。
後日談が
作者のサイトにちょっとした後日談が掲載されています。
最終巻に収めきれずとのこと。本編を読まれた方はこちらもぜひ。
どうしても描いておきたかった話です(全10P)
試し読みではなく
全7巻お読みいただいてから読んでいただけると幸いです