• お勧め度: ☆☆☆(今読んでも面白い)
  • 対象年齢: 10歳以上(男子限定かも)
  • 初発表年: 1993年
稲中卓球部

あらすじ

稲豊市(いなほうし)の、稲豊市立稲豊中学校が舞台。稲中の男子卓球部には6人の部員がいる。部員数は少ないが、卓球の大会で優勝したこともあり(連載前の読みきりで優勝した。稲中厳選集「稲作」収録)、その存在感は大きいのだ。下品な行為で皆から馬鹿だと非難されている主人公・前野。その前野と行動を共にする盟友・井沢ひろみ。口数が少なく、かつとんでもない卑劣漢の田中。一見まともに見える田辺も、実態はワキガの激しい「毒ガス王子」。
  一癖も二癖もある彼らに、部長・竹田、副部長・木之下、顧問の教諭・柴崎は毎日振り回されていた。こうして稲中卓球部と言う奇妙な集合体は形成されていたのだ。
  こんな彼等の周辺には、いつも破天荒な事件が巻き起こる。女子卓球部顧問・立川盛夫が、部員が増加して練習場所が足りないことを理由に男卓の部室を侵略すれば、それに激しく抗戦する。夏休みの間に、学校の鶏小屋にホームレスが住み着けば、井沢は見事に飼い慣らす。
  もちろん事件だけではなく、卓球のほうも文字通りの全力投球。某短期大学のテニスサークルに卓球を破廉恥指導し、強烈な個性のおばさんグループと練習試合する。地区大会では、優勝候補の岸毛中学校をあの手この手を使い初戦で破り準優勝するという、相当のねじ曲がった実力を持っている。
  どんな事件や強敵や荒波や逆風が待ち受けようとも、彼等は必ず行くのだ。

卓球と名乗ってはいますが

中学校に入り、卓球部を選んだ長男に、卓球で漫画といえばこれだろう!と渡した漫画。「卓球部」と入ってはいますが、卓球ネタはありません。(だったら、なぜ渡した。。。)

上品ではありません

中身は思春期のバカな男子たちによるギャグ漫画です。上品なコントやコメディではなく、お下劣下品なギャグ。下品極まりないので、だめな人にはだめなんでしょうが、好きな人にはたまりません。

僕と同世代の人には、この漫画に影響されて道を誤ってしまった人もいるのではないでしょうか。

古さを感じません

もう20年以上も前、僕が中学・高校の頃にリアルタイムに連載されていた漫画なのですが、今読んでも古さを感じません。今だったら、スマホなんかを使ったネタが入ってくるのかもしれませんが、男子の馬鹿さか現に時代は関係ないのでしょう。

僕自身、高校時代、授業中に稲中卓球部をまわし読みをしていて先生に没収されたのも良い思い出です。

子どもたちの感想は

今となっては中三になってしまった長男は「こんなん、卓球じゃないじゃんかー」といいつつ読んでいた模様。というか、卓球部の部室にはいつから引き継がれているのかわからない「行け!稲中卓球部」が置かれているとか。


子どもを上品に育てたい方には向きませんが、子どもに広い世界を見せたいのであれば是非。