• お勧め度: ☆☆☆☆(最高傑作)
  • 対象年齢: 15歳以上(残酷な描写もあるので)
  • 初発表年: 1988年
寄生獣

概要

謎の寄生生物と共生することになった、平凡な高校生・新一の数奇な運命を描く。物語の構図は人間の頭に寄生して人間を食べる「寄生生物」側、最初は捕食されるがままであったが後に反撃に転ずる「人間」側、そしてその中間者として存在する「新一とミギー」側という三者によって成立しているが、話の焦点は新一に置かれている。表題の「寄生獣」とは、劇中においては寄生生物の呼称ではなく、地球環境に害をなす人間を意味する単語として物語の終盤に登場する。人間がむごたらしく食い殺されるなど、過激な描写もある一方で、物語の軸には哲学的な主題があり、テーマ性の高さや、意外性のある劇的な展開、物語の世界観などが評価されて熱心なファンを獲得した。
高い評価を獲得しながらも映像化権にまつわる事情のため、連載の完結から約20年間はメディアミックス化が行えずにいたが、2014年になってから映像化が行われている。2014年10月から2015年3月にかけて日本テレビ他にてテレビアニメ版が放送されたほか、2014年11月および2015年4月には山崎貴監督により2部構成の映画として実写映画化された。

名作です

人をえさとする寄生生物という設定上、残酷な描写も多いので、小さな子には向かないかもしれませんが、成人する前に子どもに必ず読ませたい漫画のひとつ。とはいえ、読ませたいのは中学生くらいかな...。

20年以上前の作品にもかかわらず、現代風にしたテレビアニメや実写映画化されるなど多くの人に支持されているのも納得です。

ストーリーがすばらしい

さすがに20年以上前の漫画なので、今読むと時代設定などで古臭く感じる点がありますが、「人間の在り方とは何なのか」という物語に流れるテーマは時代を変わらず普遍です。無駄な話なく、間延びすることなく、10巻という比較的短い巻数の中で、濃密に物語が進んでいきます。

絵が怖いかも

ただ、絵は怖いので...読む人を選んでしまうかもしれません。物語を読み進めれば気にならなくなるのですが。

中三になった我が家の長男は、小学校時代はこの本を読むことが出来ませんでした。むしろ、近づくのすら怖がっていたくらい。でも、中学生になり、映画化されたことを知った後に改めて手をとり「父さん、これすごいわ」との感想を教えてくれました。

中学生になったら読ませたい

中二病とも呼ばれますが、思春期特有の背伸びや自意識過剰な感覚。その中で、多くの人が「人間って何だ」「自分って何だ」という疑問に突き当たるのではないでしょうか。うちの長男も、中学生で「寄生獣」を読んでドンピシャにはまりました。そんな子ども達の読ませたい漫画です。

久しぶりに読み返すと

僕自身も、大人になって子どもを持つようになって久しぶりに読み返してみると、新しい発見がありました。田村玲子をめぐる物語を親の視点で読むことができました。昔読んだという大人の方も、今、読み返すと新しい発見があるのではないでしょうか。


ヒトは他の生き物と何が違うのか

「寄生獣」を読み進めると、ヒトは他の生き物と何が違うのか。人類が存在する意義は何なのかといったことを考えざるを得ないと思います。こういった領域は「進化人類学」の学問が近い世界でしょうか。
漫画からは離れますが、人類とは何か、人の心は本当に殺人を好むものなのか疑問に思ったらこんな本が入門編としてお勧めです。