• お勧め度: ☆☆(猫好き、江戸風俗好きに)
  • 対象年齢: 10歳以上(よさがわかるのはもっと後かな)
  • 初発表年: 2007年
猫絵十兵衛

概要

時代設定は江戸時代。大勢の猫が居着いている「猫丁長屋」に住む猫絵師の十兵衛と、十兵衛の描いた猫絵に効能としての呪力を吹き込む元猫仙人の猫又(猫股)ニタのコンビの周辺に起こる出来事を綴った一話完結様式の連載漫画。
ニタをはじめとした複数の猫又や化け猫の他、人に徒なす存在も登場する退治譚もあるが、ねこマンガ誌に連載されているだけに、猫を中心とした日常的な生活に、少しばかりの不思議が混じった人情話が主である。
作者の永尾まるは、古今東西の猫に関する民話からヒントを得ていると語っている他[2]、登場人物のモデルに実際に猫好きであった画家である歌川国芳をもってきたり、女性の木彫り職人の名を飛騨匠の祖先の伝承から採ったり、鏝絵の名人「伊豆の長八」などの実在の職人にも、作中で触れている。また猫絵売り(猫の絵かき)を始め、実際に江戸時代に存在していた物売り(桜草売り、母衣蚊帳売り、七味唐辛子売り、蝶々売り、など)を作品のそこかしこに登場させ、ストーリーに絡めて、当時の江戸の町人の風俗や季節折々の年中行事や風習の様子も盛り込まれ、描かれている。

ちょっと不思議な人情もの

「猫絵十兵衛」の話自体は、猫又とか化けネズミといった妖怪も出てくる、ちょっと不思議な人情物の物語。「夏目友人帳」や」「蟲師」と近い印象です。

一話完結なので読みやすいですし、ほっこりほんのり、読後感のいい漫画です。

猫がかわいい

我が家はマンションなので猫は飼えないのですが、田舎にある僕の祖父母の家では猫を飼っていました。小さいころ、祖父母宅の猫にはずいぶん遊んでもらいましたが、猫の表情とか動きとか、「あぁ、こんな感じ」と懐かしく思い出しました。

猫好きな人、猫好きな子には、それだけでお勧めできます。

うちの子は

妖怪大好きな小五次男と、人情話好きな中三長男の二人とも、コミックスを買って帰ると、どっちが咲きに読むか取り合っています。中三長男はそろそろ受験勉強日本語仕入れてほしいんですが...


猫絵十兵衛でぐぐったら

猫絵十兵衛という山形の民話が出てきました。

猫の絵を描くのが上手な雨売りの話なので、この物語からもインスパイアがあったんでしょうか。