- お勧め度: ☆☆☆(個人的に大好き)
- 対象年齢: 10歳以上(小さいうちは努力、友情、勝利で良いかも)
- 初発表年: 2012年
商品紹介
アナリスト…それは、相手チームを分析し、ベンチ外から監督に作戦を支持する“チームの黒幕"。
阿月総一は実業団バレーボールチーム<日村化成ガンマンズ>のアナリスト。
とあることを条件に、全日本男子バレーボール監督の座を約束される。
それは、万年地区予選1回戦敗退の私立中学校男子バレー部に全国制覇させることだった!
ちょっと変わったスポーツ漫画
主人公が選手ではなく、元アナリストのバレー部監督というちょっと変わったバレーボール漫画。サッカー漫画の「GIANT KILLING」に近い感じでしょうか。でも、「GIANT KILLING」よりももっとえげつない漫画です。
努力根性よりも頭脳
「神様のバレー」では、努力や根性で相手に勝つのではなく、権謀術数(けんぼうじゅっすう)をめぐらせて勝利を手に入れます。心理戦や組織論が好きな方にはたまらない漫画ではないでしょうか。
もちろん、謀だけでなく、基礎となる技術あってのものなのですが、その技術も、張り巡らされた謀のおかげで効果が何倍にもなっています。
スーパーマンがいない
この手のスポーツ漫画って、超中学生級や超高校生級のものすごい才能を持った人(最初から開花しているか、作品の中で開花していくかはあれど)が主人公であったりライバルであることが多いです。しかし、「神様のバレー」にはそういった天才が出てきません。
そういう意味で、現実的でリアリティのある漫画だといえます。でも、その普通の人たちが知略で勝ち進んでいくのがなんとも爽快なんです。

嫌がらせのバレー
「神様のバレー」の主人公阿月 総一は勝利至上主義なので、相手の嫌がることを狙っていきます。自分でも「俺のバレーは数字じゃねぇ、嫌がらせだ」といっているほど。
今の時代ではどうなっているかわかりませんが、正々堂々の力と力のぶつかり合いこそがスポーツマンシップだという感じだった、20年以上前(僕が中学生、高校生くらい)の運動部では認められない考え方かもしれませんし、こういう漫画が苦手な人もいるかもしれません。
でも、個人的にはこういう漫画、大好きです。僕の性格が悪いだけかもしれませんが w
卓球にも通じる
バレーボールもそうなのでしょうが、我が家の長男が取り組んでいる卓球も相手の取りにくい玉を返すのが基本です。というか、相手に取られては駄目で、相手のとりにくい球を返さないと得点になりません。
そういう意味で、長男の言うには「『神様のバレー』に出てくる策略や心理戦は卓球にも参考になる」そうです。卓球どころか、すべての対人競技にも通じるでしょう。
ということで、対人競技に取り組むすべての子にお勧めの漫画です。