• お勧め度: ☆☆☆(個人的お気に入り)
  • 対象年齢: 10歳以上(星新一好きな子に)
  • 初発表年: 1988年
岡崎二郎 アフター0

作品紹介

超常現象、ファンタジー、SF、ミステリー………あっと驚かされたり、ホロリとさせられたり。多様な人間模様と不思議な人生に出会える”岡崎ワールド”!

出会いは高校生

僕がアフター0と出会ったのは高校生のころだったでしょうか。友達の家に遊びに行ったときに読ませてもらい、気に入りました。でも、諸事情でその友人とは距離を置くようになり、本のタイトルも作者もうろ覚えだったために探すことが出来ませんでした。

その後、大学で上京してきて寮に入ったのですが、寮の図書室でアフター0と再会できました。そこでタイトルを確認した僕は、自分のものとすべく、少ないバイト代でアフター0を買ったのでした(amazonもない時代、取り寄せでかなり時間がかかった記憶があります)

ショートショート漫画

アフター0は星新一氏の小説や、藤子・F・不二雄氏の短編集が好きな方にお勧めの一羽簡潔(がほとんど)の漫画です。

どのストーリーもハッピーエンドで終わるので、藤子・F・不二雄氏のSF短編よりもとっつきやすいと思います。今風ではないかもしれませんが、丸っこいキャラクターも親しみやすいです。でも、あんまり知名度は無いようなんですよね...

アフター0

ぎゅっと詰まっています

星新一氏のショートショートもそうなのですが、アフター0には、その短い一話一話に、様々な要素がぎゅっと濃縮して詰まっています。いまどきの漫画家さんなら、一話分のネタで何冊ものコミックにしてしまうのではないでしょうか。

思わぬひねりや、作者ならではの薀蓄もあり、読んだ人の世界を広げてくれる漫画です。

学習漫画100選に!

そんなアフター0は2015年に日本財団の選ぶ学習漫画100選に選ばれました。単独でのwikipediaページもないマイナー漫画だとばかり思っていたので選ばれてうれしい!

学習漫画100選には科学漫画としてあげられていますが、科学知識そのものと言うよりは、科学の根底にある疑問に思う心、謎を究明しようとする気持ちを学べる本だと思います。

最初は絵柄で抵抗感があったうちの子どもも、一度読んだら面白かったようです。


いろいろな版が出ていますが、今から購入されるのであれば、文庫版が新しく、手に入れやすいのではないでしょうか。