• お勧め度: ☆(BL要素がなければ...)
  • 対象年齢: 15歳以上(性的要素が...)
  • 初発表年: 1985年
BANANA FISH

作品紹介

1985年、ストリートキッズのボス、アッシュはニューヨークのロウアー・イースト・サイドで、胸を射たれて瀕死の男から薬物サンプルを受け取った。男は「バナナフィッシュに会え…」と言い遺して息を引き取る。ベトナム戦争で出征した際、麻薬にやられて正気を失ったままの兄グリフィンの面倒をみていた彼は、兄が時々つぶやく「バナナフィッシュ」と同じことばを聞き、興味を抱いた。殺された男を追っていたのは暗黒街のボス、ディノ・ゴルツィネ。アッシュは男と最後に接触した者としてディノに疑われる。雑誌の取材でアッシュと出会った、カメラマン助手の英二も巻き込んで事件は思わぬ展開を見せ…。

少女マンガ?

イケメンでスーパーマンでニューヨークの不良のボスである主人公アッシュが、日本から来たプリンセス英二と愛をはぐくみながら、暗黒外のボスと戦う物語です。

って、無理やりまとめてみましたが...わかるひとにはわかるかと。(そんな人は、あえてこのレビュー見ないと思いますが)

アメリカ映画のようなストーリー

物語は、ベトナム戦争で使われた麻薬の秘密を追う中で、ストリートギャングと暗黒外のボスの対立へと発展していくかなりのハードボイルドストーリー。

この部分だけを見ると、一昔前のアメリカ映画にありそうな展開なのですが...

BANANA FISH アッシュ

壮大なボーイズラブ(同性愛)物語

tだ、ハードボイルドストーリーでは物語の味付けにしかなっていません。ストーリーの中心は少女マンガ的というか、主人公アッシュとたまたま出会った日本の若者とのボーイズラブです。

これが男と男の友情だったら子どもにも読ませられるのですが...これは友情じゃないだろう...確かに二人の間に肉体関係はないんだけど。

amazon.comをはじめとし、ネット上での評価は軒並み高いのですが、レビュー内容を見ると「男と男の友情が素晴らしい」とのこと。いや、これは友情なんでしょうか?そういう目で見てしまう僕の心が汚れているだけかもしれませんが。

友情か同性愛かは置いておいても

主人公のアッシュはキッズポルノの被害者で男娼でした。物語の中でも男達に性的暴行を受けまくっています。そういう世界もあるんでしょうが、その点だけでも子どもに見せたいかというと微妙。

アッシュの心の傷を明らかにするためには必要な演出のつもりだったのでしょうが、この作者が男によほどひどい目に合わされたのか、男性嫌いなのか、BLが好きなだけなのか...。

すみません

ということで、ネット上で見かける評判はえてして高い漫画なのですが、こと、子どもに見せたいかどうかという観点で言うと、個人敵には微妙です。

30年以上前に発表された漫画だという時代背景なんかを考えると、革新的で、漫画の流れを変えた名作のひとつなんでしょうけど、平成の世に生きる人が読む必要があるかというと、どうかなぁ...。