- お勧め度: ☆☆☆(面白い!)
- 対象年齢: 10歳以上(漢字が読めればもっと低学年でも)
- 初発表年: 2009年

ストーリー
若手ヤクザの新田の部屋に、突如として現れた楕円形の物体。その物体にくるまれていた少女ヒナは行くところがないと新田の家に住み着いてしまう。新田は少女を追い出そうとするが、強力な超能力者であったヒナが暴れたために、新田は仕方なく言うことを聞くことになる。ずぼらで何も出来ないヒナに、ついつい新田は世話を焼き、ヒナは自分の超能力を当てにした何かをさせようとはしない新田に信頼を憶えていく。
そんな中、新田の所属する暴力団の組長が襲われ、新田は若頭に相手の暴力団に1人で殴り込めと命じられる。それでもヒナには関係ないと単身乗り込もうとする新田だったが、ヒナは敵の暴力団事務所に乗り込み壊滅させた。このことに恩を感じた新田は正式にヒナと一緒に暮らすことになり、常識知らずの超能力者ヒナと、それに振り回されるヤクザの新田と周囲の人々のドタバタした結果オーライな日常が繰り広げられていく。
そんな日常の中、ヒナを始末しようと追う、もう1人の超能力者の少女アンズが現れた。アンズはヒナとの決闘の後、和解し元の世界に戻ろうとしたが、元の世界に戻る転送装置が壊れてしまい、彼女もまたドタバタした日常に巻き込まれていくことになる。
ゆるくシュールなギャグ漫画
常識を持たない謎の超能力少女ヒナと、ヤクザだけど良い人で壷狂いの新田が中心のSFギャグ漫画。僕と我が家の次男坊的には、2016年現在、連載中の漫画でもっとも面白い漫画だと思っています。最初は無料の試し読みをしただけだったのですが、あまりにも面白く、大人買いしてしまったほど。
文字にしたりすると、そんなに面白いことはしていない気もするのですが、漫画独特の雰囲気や間合いとあいまって、なんとも不思議な笑いを誘発させてくれます。

登場人物が...
「ヒナまつり」の魅力は、どこかずれた登場人物です。非常識なヒナは言うまでもなく、ヒナの親代わりの新田も常識人かと思えば壷狂いだったり、浮浪者と化したヒナを狙ってきたアンズ、普通の中学生のはずがバーテンダーになって果ては社長になってしまった瞳ちゃん...魅力的な登場人物が物語を作っていきます。
ありえそうでありえない、このずれっぷりが読み手には大爆笑をもたらします。普通の漫画なら、超能力の謎に突っ込んでいったりするんでしょうけど、まったくそんな素振りもありませんし。
しかし、「ヒナまつり」の世界にはまともな人がいないというか...まともって何でしょうね。
反社会的な勢力も
ギャグではありますが、反社会的勢力の方々や暴力描写がゼロではないので、気にされる方はお気をつけください。(ほとんど気になるレベルではありませんが)