• お勧め度: ☆☆☆
  • 対象年齢: 6歳以上
  • 初発表年: 2001年
金色のガッシュ

あらすじ

モチノキ第二中学校の中学2年生・高嶺清麿は、MIT(マサチューセッツ工科大学)の論文さえもたやすく理解するほどの凄まじい頭脳の持ち主だった。しかし、その頭脳が周囲からの嫉妬を生んでクラスに馴染めず、不登校を繰り返し、しまいには家の中でも楽しめることが見つからない鬱屈した日々を送っていた。
そんなある日、清麿のもとに謎の少年・ガッシュ・ベルが現れた。彼はイギリスで清麿の父・清太郎に助けられ、恩返しとして日本までやってきた。ガッシュは過去の記憶を失っており、唯一の所持品は謎の言語で記された赤い本だけだった。本に記された呪文を読むと電撃を発する力を持つガッシュを危険視する清磨だが、協力して銀行強盗を撃退したことで打ち解ける。このことを切っ掛けに清磨とクラスメートの関係も改善されるなど、ガッシュの来訪によって清磨の生活は変わり始めた。
やがて清麿とガッシュの前に、ガッシュの赤い本と似た本を携えた敵が次々と現れる。実はガッシュは、千年に一度行われる魔界の王を決める戦いに参加させられた100人の魔物の子の1人だった。戦いが激化する中、ガッシュは、戦いを強要されていた魔物の少女・コルルとの出会いを機に、「やさしい王様」になることを決意。清麿とともに、王の座を目指していく。

アニメから入りました

共働きをしていると、テレビに子守も任せてしまうことも多々あるのですが、そうやってテレビに子守をさせる中、「アニマックスで見て楽しかったから買って」と頼まれたのがこの漫画。

「チチをもげ」の歌とか「ベリーメロン」の歌とか、漫画では伝わらないアニメならではのよさがあったとは思いますが、終盤のアニメオリジナル展開は、正直微妙でした。でも、原作漫画はとても良い!

絵が...

三白眼が多めで全体にとげとげした感じの癖のある絵なので、正直、あまり好みでありません。子どもに頼まれたとはいえ、コミックスを買うのは悩んだのですが、いやいや、そんな絵が気にならなくなるくらい中身が良いです。

子どもたちが見ているアニメを半分聞きながら見ているときは、「やたら叫ぶしやたら泣く、うるさいアニメだなぁ」と思っていたのですが、いざ、コミックスを真剣に読んでしまうと、この絵柄もあいまって勢いがすごいです。

ガッシュ・ベル

熱い友情

主人公の清麿とそのパートナーのガッシュベル、王様になるという本来の目的からはライバルであるはずの魔物の子と友達になりながら、成長していきます。仲間になっていくティオやキャンチョメ、ウマゴンたち。

友達を助け、助けられながらみんなが成長していきます。バトル漫画なので、途中で命を失って脱落してしまう友達もいるのですが、その思いも背負って、清麿とガッシュベルは戦っていきます。思いを託しながら、友達のために命を落としていく友達たち...アニメで無駄に叫んだり泣いたりしていたわけではありません、この熱い展開は涙無くては読めません。

主人公清麿の成長

天才的な頭脳を誇るがゆえに、周りを見下し、ひねくれていた主人公の清麿。ガッシュベルをはじめとする魔物の子やそのパートナーとのふれあいを通じて、人間的にも成長していきます。魔物の子と人間とが心を通わせるよど、魔物の子が強くなる設定ということもあり、終盤になるほど二人の関係は深まっていきます。

清麿とガッシュの友情や信頼関係...そして迎える最終回。いや、もう、ホント、泣けます。ちの子にも、清麿とガッシュのように心から信頼しあえる友達が出来るといいなぁ。

バトルも面白い

強い魔物の子と普通の人間とがパートナーで戦います。ポケモンバトルと違うのは、魔物の子に比べたら格段にひ弱な人間も攻撃を受けるというところ。魔物の子は人間を守りながら、人間は足を引っ張らないようにしながら戦います。

魔物の子の持つ能力同士の相性もあり、主人公のペアは何度も危機に陥ります。基礎的な能力では圧倒的に劣っていることもありますが、二人で力を合わせ、友達の力を貸りて、助け合いながら苦難を乗り越えていきます。単純な力だけでは勝敗が決まらないので、バトル漫画としても十二分に楽しめます。

ギャクも!

シリアスな展開になりがちな漫画の中、キャンチョメやウマゴンをはじめとしたギャグ要員が場を和ませてくれます。小学生にはぴったりはまるような下品で単純なギャグも多く、そこのうちの子は気に入っている様子。

友情にバトルにギャグに。まさに王道の少年漫画なので、まだ読んだことのない子がいたら、ぜひ読ませたい漫画です。