- お勧め度: ☆(うーん…)
- 対象年齢: 10歳以上(うーん…)
- 初発表年: 2009年

あらすじ
帝光中学校バスケットボール部。部員数は100を超え全中3連覇を誇る超強豪校。その輝かしい歴史の中でも特に「最強」と呼ばれ、無敗を誇った10年に1人の天才が5人同時にいた世代は「キセキの世代」と呼ばれている。
だが、「キセキの世代」には誰も知らない、試合記録も無い、にもかかわらず、天才5人が一目置いていた選手がもう1人、「幻の6人目」がいたという奇妙な噂があった。
JUMPを支えた漫画
「黒子のバスケ」は2010年代前半の少年JUMPを支えた漫画の一つ。影が薄く、ドリブルもシュートも苦手だけれど、影の薄さを活かした見えないパスワークを得意技とする黒子テツヤが主人公のバスケットボール漫画。
アニメ化もされ、30巻のコミックは類型3000万部を超える発行だそうで、一時期のJUMPを支えた漫画だといえるでしょう。正直、僕には面白さがよくわかりませんでしたが。
よくある少年漫画
一見すると舞台はバスケットなのですが、「黒子のバスケ」の中身はよくある少年漫画です。相棒の火神や、途中参加の木吉といった仲間を増やし、つつ、5大ボス...じゃなくて、キセキの世代の5人を倒す物語方です。
途中でボスに敗れることもあるのですが、その度に、「消えるドライブ」「幻影のシュート」「天帝の眼」「流星のダンク」「直結連動型ゾーン」といった新たな技を身につけ、敵を倒していきます。
といった感じで、「黒子のバスケ」はバスケットボールのように見えて、中身は仲間を増やし、レベルアップしながら、5台ボスを倒していくというなんとも少年漫画的な物語でした。
中途半端なバスケット
舞台はバスケットのはずなのですが...上に挙げたような技と言ういうか超能力が多発します。多発といっても、テニス漫画家と思いきや超能力バトル漫画になっていった某テニスの王子様ほどではありません。
微妙にリアルなところを残しつつも、超能力バトル化していくので、中途半端というかなんというか...。

ちょっと物足りないのは
少年JUMPの合言葉は努力・友情・勝利だそうですが、友情と勝利はあるものの、最初の「努力」の要素が黒子のバスケには足りない気がします。
物語の中で技を身につけてはいくものの、努力して練習して見につけたというよりは、ふととしたきっかけでもともと眠っていた才能が目覚めていくような印象です。同じバスケットボール漫画のスラムダンクでは一週間に2万本シュートとか、地味だけど効果のある練習も行われていたので、その点が残念。
まぁ、スラムダンクが偉大すぎるので比較するのもかわいそうですが。
能力バトルとしてみれば面白い
そんなこんなで、バスケットボール漫画と思って読んでしまうと、いろいろ違和感があったりしますが、バスケットボールを舞台にした能力バトル漫画だと思えば、まぁ、楽しんで読めるのかと。
うちの子を見ると、中三の長男はクラスで流行っていたからと一度は目を通し、友達にも貸し出していたようですが、本人は僕と同じで面白さがわからなかったよう。次男はこの漫画の連載中(小二ぐらい?)に「ゾーン」とか叫んで、バスケットの真似事をしていたのでいたので、そこそこ面白かったのかなぁ。
我が家では、最近は、ダンボールの中にしまわれて出番がない本でもあります。