• お勧め度: ☆☆(何か物足りない)
  • 対象年齢: 10歳以上(歴史に興味を持つきっかけには)
  • 初発表年: 2009年
信長協奏曲

あらすじ

ごくごく普通の今どき高校生サブロー。そんなサブローがひょんなことから飛ばされたのは、なんと戦国時代! そう、彼はタイムスリップしてしまったのである。自分の人生に日本の歴史なんてこれっぽっちも関係ないと思っていたサブロー。そんな彼がこの時代で出会ったのは、あの織田信長であった。歴史上とは似ても似つかないほど病弱な信長に、更に驚くべき頼み事をされる。それは、信長とサブローが入れ替わることであった…乱世で生きることとなってしまった平成育ち信長の、奔放奮闘記!!

実は大物?

「信長協奏曲」はよくあるタイムスリップ漫画で、タイムスリップした高校生がよく似た顔の織田信長と入れ替わります。ただ、この主人公、なかなか不思議な主人公です。全く知らない世界へ放り込まれ、刀を突きつけられたり身代わりしろという無理難題を振られたりするにもかかわらず、焦りがないというかやる気がないというか、平然としています。

身代わり後、信長として生きていく道も、周囲のお膳立てと運だけで世渡りしているようにも見えるのですが、結果として史実をなぞっていきます。専属の荒くれ物立ちを従えつつの、この泰然自若とした感じは実は相当な大物かもしれません。

ちょっと無理が

現役高校生として、高校入試を経験しているはずなのに、本能寺で明智光秀に討たれたことすら知らないのはどうかと...。英国数の三教科受験の私立高校生なんでしょうか。

周囲の人も、いくら顔が似ているからと入れ替わったことに違和感を感じないのはどうしたものかと...。まぁ、そういう娯楽漫画といえばそれまでなんですが、真剣に読もうとすると設定に無理があるところがちらほらと気になってきます。

偽信長

ドラマや映画にも

そんなこんなで、個人的には購入しなくてもよかったかなぁ。。。と思ってしまう漫画なのですが、ドラマ化や映画化もされているので、世の中的にはそこそこ受け入れられているようです。

歴史ものだと期待して読まずに、娯楽漫画だと割り切って読めば、荒唐無稽な設定も楽しめるでしょう。ただ、予備知識がない子どもが最初にこの本で戦国時代に触れてしまうと、誤った知識を植えつけそうで心配です。

信長は人気

それにしても、織田信長って人気者ですよね。信長のシェフ最後のレストラン、戦国自衛隊といったタイムスリップものではもはや定番です。死後も、ドリフターズやノブナガンとして活躍しています。

漫画の世界で信長がどう扱われているのか、調べてみると面白いかもしれませんね。


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