• お勧め度: ☆☆☆☆(もう…)
  • 対象年齢: 6歳以上(スポーツやっている子には必須)
  • 初発表年: 1990年
SLAM DUNK

あらすじ

神奈川県立湘北高校に入学した赤い髪の不良少年・桜木花道は、188㎝の長身と抜群の身体能力を見そめられ、バスケットボール部主将・赤木剛憲の妹である晴子にバスケット部への入部を薦められる。晴子に一目惚れした花道は、バスケットボールの全くの初心者であるにもかかわらず、彼女目当てに入部。その後、地道な練習や試合を通じて徐々にバスケットの面白さに目覚め、その才能の芽を急速に開花させる。湘北バスケ部には、監督である安西光義のもと、主将の赤木剛憲と副主将の木暮公延らに加え、スーパールーキーといわれる流川楓らが加入。さらに、前年度のインターハイ県予選ベスト4である陵南高校との練習試合後には、暴力事件を起こして入院をしていた宮城リョータや、バスケ部から離れていた三井寿も復帰する。
夏のインターハイ制覇を目指す湘北は神奈川県予選を順調に勝ち進み、決勝リーグへの進出を懸けてインターハイ常連校の翔陽高校と対戦し勝利する。続く決勝リーグの初戦で「神奈川の王者」といわれる強豪校・海南大附属高校と激戦を繰り広げるも、惜敗。続いて前年度のインターハイ県予選ベスト4である武里高校と宿敵の陵南を破り準優勝。優勝した海南大附属とともにインターハイ出場を果たす。
広島県で行われるインターハイ[8][9]のトーナメント1回戦で、湘北は大阪府代表校の豊玉高校と対戦し、勝利。2回戦では、前年度までのインターハイで3連覇を果たした秋田県代表校の山王工業高校と対戦する。一時は20点以上の差をつけられるが、驚異的な粘りで反撃する。花道は負傷した背中の痛みに耐えながらプレーを続け、試合終了間際のジャンプシュートによる決勝点で湘北を逆転勝利に導く。しかし、全てを出し切った湘北は、続く3回戦で愛知県代表校の愛和学院高校との対戦で、ウソのようにボロ負けした。
インターハイ後、3年生の赤木と木暮が引退。新キャプテンに宮城リョータが就任し、赤木晴子を新たにマネージャーとして迎えるなど、チームは冬の選抜に向けて新体制となる。流川は全日本ジュニアの代表に選ばれる。花道はリハビリを続けながら、再びコートに立てる時を待つ。

時代を感じる面もありますが

スポーツ漫画を語る上で、「SLAM DUNK」は欠かせないんじゃないでしょうか。四半世紀前の作品なので、今読むと、時代を感じさせる描写もありますが、後世に語り継ぎたい漫画のひとつです。

小5次男の担任もスラムダンクのファンのようで、先生の私物だというスラムダンクが学級文庫の一角を占めていました。ああやって子どもたちを洗脳するのもいいですねぇ…

魅力的なキャラクターたち

主人公の桜木花道は少年漫画の主人公にありがちな熱血単純馬鹿ですが、それがまた心地よい熱さです。

チームプレーを行うバスケットボールが主題なので、チームメイトのキャラクターもしっかり立っています。個性豊かな5人のチームメイトそれぞれにエピソードがあり、シューターの三井君周りのエピソードなど、名シーンにあふれています。

もちろん敵チームも魅力的で印象的で、何度読み返しても楽しめます。いろいろな名場面を書きたくもありますが…ネタばれ禁止を課しているので控えさせていただきます。

バスケットボールのスピード感

絵もいいです。バスケットボールの狭いコートの中で繰り広げられるスピードある展開や緊迫感が伝わってきます。この緊迫感は同じ作者のバガボンドでより進化しています。

少年漫画というよりは劇画調に近い絵柄ですが、この絵柄もまた、。ベネッセの宣伝漫画のように苦手な人は少ないのではないでしょうか。

スポーツの魅力

スラムダンクを通じて、何よりも伝わってくるのがスポーツの魅力だと思います。スポーツの魅力を伝える漫画だからこそ、バスケットボールブームを巻き起こしたのでしょう。

勝利に向かって努力していく苦しさ、努力の先にある壁を乗り越えることができたときの充実感。勝利の喜び。負けたけれどすべて出し切ったときの充実感。スポーツそのものを楽しむこと…バスケットボールに限らず、スポーツに取り組むすべての子どもたちに読んでほしいです。

さらにスラムダンクはチームスポーツの魅力でもある、いろいろな考え方や育ち方をしてバックグラウンドも違う仲間たちが、ひとつのチームとしてひとつになっていく魅力も描ききっています。いや、ホント、名作です!


未読の方、これからこの漫画を知ることができるなんて、幸せです!