- お勧め度: ☆(何が面白いのかわからない)
- 対象年齢: 10歳以上(グロ描写もあるので)
- 初発表年: 2011年

あらすじ
漫画家でありながら猟銃所持許可・狩猟免許を持つ作者自身の経験を描いた実録風漫画。劇中では岡山県の狩猟者登録証を取得しているとあるだけで詳細な地名は登場しないが、岡本が居住している津山市の公式観光サイトでは地元を舞台とするマンガとして本作の紹介ページを設けている。猟期が影響する関係上、劇中の日付が明記されているが、第一矢目は2009年11月の猟期開始時、2年目の2010年の猟期開始時が第六十三矢目(単行本5巻収録)となっており、現実よりかなり進行が遅い。欄外に「この作品は、作者の実体験を元にしたフィクションです。が、狩猟や食のシーンに関しては、ほぼ事実です」とのコメントが記載されている。
猟師の日常
「山賊ダイアリー リアル猟師奮闘記」は猟師の日常を淡々と書いた漫画です。狩猟免許の話から捕獲動物の話、実際の猟やその後の解体・食事の話が書かれているので、こういう世界に興味がある人にはたまらない漫画かもしれません。
特に、サバイバルなんかを空想する男児にはたまらないんじゃないでしょうか。
でも違和感が...
もう亡くなっていますが、僕の祖父も猟師をしていました。たまにニュースで流れる「地元猟友会のひと」として熊が出たりイノシシが出たりすると呼ばれて出かけていっていたのを思い出します。
僕自身も、田舎暮らしをしていたときに狩猟免許(罠猟ですが)をとって、鹿くらいなら自分で捕って絞めて裁いて食べていましたが、狩猟するときには命のありがたみや自然への感謝を強く感じていました。
「山賊ダイアリー リアル猟師奮闘記」の主人公も、獲った獲物は最後まで美味しくいただくことをモットーとしているのですが、なぜか生命や自然への畏敬や感謝があまり感じられない気がします。猟奇殺人犯のようといったら言い過ぎかもしれませんが、命を奪うことをゲームとして楽しんでいるような、命をいただく事をゲテモノ食い自慢としているような印象を受けてしまいます。
狩猟の世界を知らない人向けに、重くならないようにあえて淡々と軽いノリで書いているだけならいいのですが。
未知の世界を知るには
とはいえ、猟師というのは特に都会に暮らす人にはなかなか縁が無い職業だと思います。猟師の世界を垣間見て、未知の世界を知るには良い本かもしれません。
(山には山のルールがあって、漫画にはかけない、表には出せない話もいっぱいあることでしょうが)