子どもに読ませたい漫画の感想、レビュー

3人の子を持つ漫画好きの父親が、これまでの読んだ1万冊以上の漫画の中から子どもに読ませたい漫画を紹介します。

赤ちゃん用の本が絵本から始まるように、文字だけでなく絵でも情報を伝えてくれる漫画は子どもが情報を吸収するためにはとても便利な媒体です。子どもに読ませたい(読ませたくないと思ったものも含め)漫画を感想・レビューとともに紹介します。
漫画の簡易評価をカテゴリとして整理していますので、お勧め漫画から見たい方はカテゴリもご参照ください。

2016年10月

  • お勧め度: ☆(グロいのが平気なら)
  • 対象年齢: 15歳以上(えぐい描写が多いので)
  • 初発表年: 2010年
アカメ

概要

帝国の圧政によって苦しむ村の少年剣士・タツミは、殺し屋集団「ナイトレイド」の一員である赤目の少女・アカメと出会う。そして仲間達と共に、腐敗した帝国に立ち向かう。中世的かつSF的なダークアクションファンタジー。
罪のない弱者が虐げられて命を落とす無慈悲な描写やそれにまつわる暴力や殺戮などの凄惨な描写に加え、第1話の前口上や弱者の晴らせぬ恨みを晴らす復讐代行者というコンセプトから、必殺シリーズを意識していることが伺える作風となっている。

かわいい絵にだまされて

アニメ放送をネットで探し出してきて、「面白かったから買って」という小5次男の勧めで買いましたが...コミックスの表紙はかわいい感じの絵にもかかわらず、中身は結構えぐかったりします。

アカメが斬る!では人間の残虐性とか、裏家業の残酷さが伝わってきます。とはいえ、主人公たちは自分たちの信じる正義のために剣を振るうので胸糞悪さが残るわけではありません。

ただ、子どもにはあまり向かないかなぁ

とはいえ、子どもにはあまり向かない描写が多いです(性的残虐描写含め)。登場人物もどんどん死んでいくし。

アニメ放送を見ていないので、どこまで漫画の世界をなぞったのかわかりませんが、深夜アニメだから結構がっつりやったのかなぁ。

違うところで反省

共働きということもあり、小学生が帰宅後に一人でネットサーフィンしてしまう我が家。知らぬ間にいろいろな動画サイトを見てしまっています。Youtubeだけなら良いと思っていたのですが、アニメ動画の違法アップロードサイトでいろいろチェックしている模様。

子どもがネットを使うとしても、何を見ているのか、何をしているのかはしっかりチェックしなくてはと反省しました。

大人には面白いかと

と、脱線しつつ微妙なコメントをさせていただきましたが、大きなお友達には向いているのではないかと思います。

かわいい女性キャラ、見ごたえのある戦闘描写、それぞれの正義への葛藤など。あと、ストーリーがさくさく進んでいくのも個人的には高評価です。


  • お勧め度: ☆(はまる人にははまる)
  • 対象年齢: 6歳以上(パロディネタがわかるのは30代以上ですが)
  • 初発表年: 1999年

あらすじ

ガマ星雲第58番惑星「ケロン星」から地球(地球外の全宇宙人の呼称は「ペコポン」)の侵略のため、先遣隊が派遣された。その隊長・ケロロ軍曹、突撃兵・タママ二等兵、機動歩兵・ギロロ伍長、作戦通信参謀・クルル曹長、暗殺兵・ゼロロ兵長(後にドロロと改名)の5名の兵士からなる、宇宙侵攻軍特殊先行工作部隊・ケロロ小隊が地球に降り立った。
しかし地球に降り立つ際に、隊員5名は散り散りになり、小隊長のケロロは一軒の民家に潜伏するが、そこに住むペコポン(地球)人の日向夏美と弟の冬樹にあっさりと発見・捕獲される。本隊はこの状況を危険と判断し、彼ら先発隊5名を残して緊急撤退。地球に取り残されたケロロは、日向家の居候になり、家の掃除をさせられたり、趣味のガンプラを作ったりして毎日を送っている。
やがてバラバラにはぐれてしまった隊員たちが段々とケロロの元へ集結し遂に5人全員が揃う。その途中、アンゴル族のヒト型宇宙人の少女・アンゴル=モアまでが日向家に居候を始め、日向家はますます大混乱。変わりに変わった日向家でのさらにへっぽこな日々が続くことになる。
けろろ軍曹

対象年齢は何歳だろう?

テレビアニメもやっていたケロロは、長男がまだ保育園児だった頃によく見ていたアニメです。ガンダムやらドラえもんやら、当時の長男はまったくわからなかったであろうパロディネタから、仮面ライダーのようなリアルタイムに長男にもわかるパロディネタがあったりと対象年齢層が不詳というか、親子でそろって楽しめます。

過去には切手まで作られていたのでそれなりに浸透していると思ったのですが、息子たちの周りでは見ている人があまりいなくて、学校なんかでケロロ軍曹の話は通じなかったそう。

「軍曹」というタイトルなど

ちなみに、当時、我が家にたまに子守に来てくれていた義理の母はこの漫画(というかアニメですが)がどうも嫌いだそう。

リアルに戦争を体験した世代の義理の母は、「軍曹」というタイトルから始まり、軍隊言葉とか軍隊っぽい序列の話とか、どうしても嫌悪感があるそうです。軍国主義的な匂いを感じてしまうのかもしれません。中を読めばそんなこと無いんですけどね。

話の中身は

ギャグあり、シリアスな展開もあり、ちょっといい話もありで楽しめます。途中、中だるみしてしまっている巻も無くは無いのですが...最新刊(書いている現在で27巻)は声を出して笑えました。

面倒ないろいろを忘れて笑いたいときに、お勧めです。



  • お勧め度: ☆(意欲作だけれど…)
  • 対象年齢: 6歳以上(むしろ子どものほうが素直に楽しく読めそう)
  • 初発表年: 2009年

あらすじ

動物たちが暮らす弱肉強食の星「どうぶつの国」に現れた人間の赤ん坊タロウザ。1、2巻では母親としてタロウザを育てるモノコ達の暮らしや、生きていくための戦いが描かれ、3巻以降は7年後の世界に移り、タロウザは草食動物と肉食動物とが仲良く暮らす方法を模索する。そして8巻の初めで3年経過し、悲劇を経てさらに5年が過ぎていくと青年編が始まり、タロウザ達が最後の決戦に挑む。

ヒトの役割とは?

動物たちが暮らす弱肉強食の星。様々な動物たちが暮らし、それぞれの種族が家族や仲間と暮らしていますが、種族が違うと言葉が通じません。

そんな動物が中心の星ですが、ヒトだけがどんな泣き声の動物とも会話することができます。会話ができる、コミュニケーションが取れるということはお互いの橋渡しができるということ。この物語には5人のヒトが登場し、動物たちとのコミュニケーションを通じて、それぞれの理想を作ろうとします。

争いのない世界を作りたいタロウザ

5人のヒトはそれぞれ生い立ちや育った場所で違う考えを持つようになります。主人公のタロウザは、人間の世界では母親に捨てられた過去を持ちますが、どうぶつの国ではタヌキのモノコに愛情を持って育てられます。モノコはその後、野性の世界の厳しい現実に巻き込まれますが、タロウザはこのような生い立ちから、争いのない世界を作りたいという思いを強くします。

どうぶつの国

弱肉強食は悪?

どうぶつの国は、動物同士が暮らす弱肉強食の星。しかし、主人公のタロウザは、捕食せずにすべての生き物が仲良くする世界を作ろうとします。理想論なのですが、理想論を否定されても、壁にぶち当たってもあきらめません。

このキャラクターが発する熱いメッセージを通じて、「弱肉強食」という重いテーマに対する作者の思いやこだわりが伝わってきます。

考えさせられる作品

作者が投げかけてくる問いかけに自分なりに答えを探したくなる漫画なのですが、正直、個人的には作者の思想にあまり同意できませんでした。いろいろ考えると穴が多くて…うーんという感じ。

(肉食はだめでも魚はいいのか、草食動物の繁殖力は食べられるの前提だろう、永遠の実ってなんだよ…とか)

子どものほうが楽しめるかも

下手に大人になって知恵がついてしまうと、僕のように、こんなのありえないとか、ここがおかしいとか、ついつい粗を探してしまうのですが、物語全体としては命の大切さや生きることの厳しさ、生きることの喜びを教えてくれる良作だと思います。

下手に知識をつけてしまった大人よりも、子どものほうが素直にこの漫画の良い面を吸収できると思います。


  • お勧め度: ☆☆☆(いい本です、小中学校に置いてほしいくらい)
  • 対象年齢: 10歳以上(人生に悩んだら)
  • 初発表年: 1999年
プラテネス_愛

あらすじ

時代は2070年代(2075年以降)。人類は宇宙開発を進め、月面でのヘリウム3の採掘など、資源開発が商業規模で行われている。火星には実験居住施設もあり、木星・土星への有人探査計画も進んでいる。毎日、地上と宇宙とを結ぶ高々度旅客機は軌道上と宇宙とを往復し、宇宙ステーションや月面には多くの人たちが生活し、様々な仕事をしている。しかし、長い宇宙開発の歴史の影で生まれたスペースデブリ(宇宙空間のゴミ。廃棄された人工衛星や、ロケットの残骸など)は軌道上にあふれ、実際にたびたび旅客機と衝突事故を起こすなど、社会問題となっていた。
また、地上の貧困・紛争問題は未解決のままで、宇宙開発の恩恵は、先進各国の独占状態にある。このため貧困による僻みや思想的な理由付けによるテロの問題も、また未解決である。
主人公のハチマキは宇宙で働くサラリーマン。主な仕事は宇宙のゴミ「デブリ」の回収作業。いつか自分個人の宇宙船を所有することを夢みている。ゴミ拾いは大事な仕事だと自分を納得させつつ、当初の夢と現実の狭間でこのまま現実を受け入れるか、それとも夢を追い求めるか思い悩む。

宇宙で淡々と暮らす

宇宙飛行士になりたいといった長男のために買った宇宙をテーマとした漫画のひとつ。宇宙を舞台としたSFではあるんですが、宇宙が主題ではなくて主題はそこで暮らす人の心。

いわゆるSF物語のような派手な戦闘や目を引くようなイベントが連なるわけではありません。登場人物たちにとって宇宙で暮らすことは当たり前で、基本的には日常が淡々と過ぎていきます。

そんな中、登場人物たちには現代に生きる僕らと同じように、自分の生きる目的や世の中の矛盾など様々な葛藤を抱えています。

一人で生きようとしてた男が変わっていく

主人公のハチマキは自分の宇宙船を手に入れるという夢を持っています。大きすぎる夢が叶えられないんじゃないかという不安を持ち、夢をかなえるためには孤独に努力を重ねようと決めていました。社会への不満、社会から背をそむけようという気持ちもあったのでしょう。

そんなハチマキが、ヒロインであるタナベをはじめとする周囲の人々との触れ合いの中で徐々に考えを変えていきます。

しんみりと読後をかみ締めたい

ハチマキがどう変わっていったのかは、ぜひ、本を手にとって確かめてみてください。

ハチマキ以外にも人それぞれに共感できる登場人物がいるのではないかと思います。読み終わった後、自分の人生について、生きることについて、夢について一人思索にふけりたくなる物語です。

もちろん、子どもにもお勧め

多くの子どもは、小学校高学年から中学校へとなるころに、ハチマキのように夢と現実との乖離に悩むのではないかと思います。

そんな子には、ハチマキのようにまっすぐぶち当たりつつも苦悩して成長してほしい。小学校や中学校の図書館においてもいいんじゃないかなぁ。そのくらい、お勧めです。


あと...

この本を読むととんかつが食べたくなります。「 断然ロースだね。ヒレは邪道だ」

  • お勧め度: ☆☆☆(完成されたスポーツ漫画)
  • 対象年齢: 6歳以上(ちりばめられた逆の中には低学年向きが多い気がする)
  • 初発表年: 2002年

あらすじ

私立泥門(でいもん)高等学校に通う気弱な高校生、小早川瀬那は入学早々ひょんなことから泥門高校アメフト部「泥門デビルバッツ」に主務として入ることになった。その帰り道、彼をパシリにしていた不良たちに絡まれ、逃れるために泥門駅まで爆走して駆け込み乗車をした。それを目撃したアメフト部主将 ヒル魔に翌日強制的に選手にされ、唯一の取り柄である俊足で選手登録名「アイシールド21」として春大会を戦うことになる。
初戦は助っ人を多数借りながら勝ったものの、次の試合には強豪「王城ホワイトナイツ」に敗れてしまう。しかしセナは、最強のラインバッカーである進に、心の底から勝ちたいと思い始める。元野球部のモン太を加えて「賊学カメレオンズ」に大勝し、さらに新メンバー雪光、小結、ハァハァ3兄弟(十文字・黒木・戸叶)も加わって「太陽スフィンクス」と引き分けるが、「NASAエイリアンズ」に惜敗。
その後、アメリカに連れてこられたデビルバッツメンバーは、そこで前身「麻黄デビルバッツ」時代のトレーナーどぶろくと会い、強化プログラム「死の行軍(デスマーチ)」で特訓を行う。途中、瀧兄妹と知り合いながらも脱落者0で完走。秋季東京大会を勝ち上がり、そして全国大会決勝(クリスマスボウル)出場を仲間達と共に目指していく。

数少ないアメフト漫画

アメリカンフットボールという日本ではどちらかというとマイナーな競技をネタにした漫画。この漫画をきっかけに高校ラグビー人口が倍増したとか。(アメフト漫画は古くは「フットボール鷹」や「ノーハドル」があるけど、ほかには知りません)

マイナー競技ということもあってか、試合のルールも丁寧に紹介されています。もちろん、ルールがわからなくてもキャラクターとストーリーを追いかけるだけで十分楽しめる漫画です。

アイシールド21

走りだけが得意な主人公の成長物語

気が弱く、パシリをさせられていたために、人ごみをよけながら走ることだけが得意なセナが、半ば強引にアメフト部に入部するこっとになり、その走りで活躍することに。

自分たちよりも肉体的・精神的に強い人、努力を怠らない人、夢をあきらめない人たちとのやり取りを通じて、気弱だったセナが精神的にも肉体的にも成長していきます。

手に汗握る逆転劇

本来、オフェンスとディフェンスで選手を分けるのがアメリカンフットボールですが、主人公がいる人数の少ない泥門高校ではそんな余裕はありません。

試合相手は、正直、どこも格上ばかりです。毎試合毎試合、壁にぶつかりながらも、QBヒルマの戦術なども含めなんとか相手に打ち勝つ中で成長していきます。

毎度毎度、相手が試合の終盤で失速してしまい、大逆転をするのである意味ワンパターンなのですが...それでも、どうやって壁を乗り越えていくのか、どう逆転するのか手に汗握ります。

ちりばめられたコメディも

ストーリーだけを追ってしまうと、シリアスな熱烈スポコン漫画になってとっつきにくくなりそうなのですが、「アイシールド21」では、ところどころにちりばめられたコメディ要素が和らげてくれます。コメディ要素の中には、シモネタ(エッチなネタじゃないほう)も多く、そのあたりも小学生男児にはたまらないかも。

努力は無駄じゃない

週間少年ジャンプの三大原則ともいわれる「努力」「友情」「勝利」を見事に表した漫画で、これは無理だろうと思う壁(敵)も「努力」「友情」で乗り越え、「勝利」していきます。

努力しない天才は負けていったり。。。努力は無駄ではないということを教えてくれる漫画です。これから壁にぶつかるであろう子どもにも、今、壁にぶつかってしまっているであろう大人にもお勧めしたい漫画です。


  • お勧め度: ☆☆(某ギネス漫画より高評価な人も)
  • 対象年齢: 10歳以上(少々グロテスクな描写もあるので)
  • 初発表年: 1997年

概要

独自の世界観が展開されている海賊・海洋冒険漫画。タイトルのフルアヘッド(FULL AHEAD)とは英語で「全速前進」を意味する。大航海時代のヨーロッパをモチーフとした世界を舞台に物語が繰り広げられるが、随所に日本独特の文化も盛り込まれ、親しみやすい物語になるよう考慮されている。
主人公・ココの成長と、キャプテンバーツ率いる海賊スイートマドンナのクルーがファルコン文明を追い求める一連のエピソードが基本線となっている。単行本は秋田書店から、全29巻と、スイートマドンナのクルーが乗船するきっかけを描いた読み切り数編を収録した番外編『フルアヘッド!ココ 番外編-ZERO-』全1巻が刊行されている。
フルアヘッドココ

きちんと完結した海賊漫画

ワンピースを追い求めるギネス記録にもなった海賊漫画と同様に海賊が主人公で、ワンピースではなく「ファルコン文明」を追い求めます。

でも、某漫画とは違って、30巻近い話なのに中だるみはありません。無駄な話、無駄なキャラクターがなく、ストーリーが進んでいきます。いくつかの感想サイトでは、ギネス記録になった海賊漫画よりも面白いという評価もちらほらあり、その評価も納得です。

ネタバレになるので詳細はかけませんが、最終話に向かっての話の盛り上がりは良かった。

魅力的なクルー

フルアヘッドココでは、登場人物もとても魅力的です。

主人公の乗る船は、子どものような面を持ちながらもいざと言うときには頼りになり、時には人生の示唆にとんだ言葉を発する船長のバーツ。賭け事に強く、面倒見のよりバクチ。元暗殺者だけれど誰よりも仲間思いなテッド。

などなど、老人から女の子までいろんなクルーが登場するものの、登場するクルーがみんな魅力的で一人でも欠けたらこの物語は成り立ちません。

熱い冒険活劇

登場人物が魅力的なだけでなく、最初から計算づく立ったかのように終章に向かって練りこまれていくストーリーも圧巻です。戦闘シーンなどの絵の勢いもすばらしく、次が気になって一気に読んでしまいました。

強いて言えば、終章は展開を急ぎすぎている感があって、もう少しじっくり取り組んでほしかった気もしますが...。

全体的には魅力的なキャラクターに練りこまれたストーリー、勢いのある絵と魅力だらけの漫画で、読むと旅に出たくなります。なぜか知名度があまり高くないようですが、未読の方にはぜひお勧めしたいです。

もちろん子どもにも

もちろん、我が家の子も夢中で呼んでいました。読み終えた後は、友達に貸して布教活動までしていたり。一時期、両手に木切れを持って遊ぶ小学生が増えたのは、我が子の布教の成果かもしれません。


続編が出ている様子

この記事を書くにあたって、Wikipediaを見てみたらなんと、2012年より続編を執筆中とのこと。これはチェックせねば!


  • お勧め度: ☆(サッカーマンガといえばこれ)
  • 対象年齢: 6歳以上(子どもにやさしい)
  • 初発表年: 1981年

概要

「ボールは友達」が信条の主人公・大空翼の活躍と成長を描いたサッカー漫画である。サッカーの楽しみや魅力を伝えることに重点が置かれた爽やかな作風は、従来のスポ根漫画に代わる新しいスタイルのスポーツ漫画として読者に受け入れられた。1983年にアニメ化されると日本国内でサッカーブームを起こし、それまでマイナーな競技と見做されていたサッカーの人気と競技人口拡大に寄与した。
キャプテン翼

サッカーマンガといったらキャプテン翼

僕が子どものころ、子どものスポーツといったら野球でした。ところが、キャプテン翼が出てきてからサッカーブームが起こり、今となっては、子どもたちは野球よりもサッカーになってしまいました。

野球とサッカー

野球はバットとボール、それにできればグローブが必要ですし、透明なランナーを使っても人数が集まらないとできません。開けた場所も必要です。

でも、サッカーは二人でもそれなりに楽しくできますし、野球よりも狭い場所でもかまいません。子どもの数が少なくなり、遊ぶ場所も少なくなってきた現代っ子には最適なスポーツなのかもしれません。

キャプテン翼の第一話で「一人だけサッカー好きの変なやつ」と言われていましたが、今ではすっかり逆になってしまいました。

日本だけでなく世界にも影響を

キャプテン翼から始まった日本のサッカーブームは、世界にも影響を与えます。世界50カ国以上でテレビ放送され、多くの子どもたちに影響を与えました。

メッシはキャプテン翼を見るために授業をサボったことがあるそうですし、トッティは日向小次郎のシュートを練習して骨折したことがあるとか。

サッカーの楽しさが伝わるマンガ

キャプテン翼を書いているとき、作者はサッカーのルールを知らなかったそうです。そのせいか、実際にはありえないプレーも沢山あるのですが、ルールに縛られない分、サッカーの楽しさや魅力を存分に伝えられているマンガだと思います。

今でも楽しめる

次男が小一でサッカーを始めたのをきっかけに買ったマンガのひとつです。子どもの反応を見ていると、翼君のドライブシュート、日向君のタイガーショット、立花兄弟のスカイラブハリケーンといった必殺技は今の子にも十二分に受けています。

キャプテン翼 文庫版 コミック 全21巻完結セット (集英社文庫―コミック版)

  • お勧め度: ☆☆(自然科学の雑学が楽しい)
  • 対象年齢: 6歳以上(いろんな知識を吸収させたい)
  • 初発表年: 2005年
CMB

概要

『月刊少年マガジン』2005年10月号より連載開始。『Q.E.D. 証明終了』の姉妹作品として、同一世界で展開されるミステリー漫画。人体発火や幽霊騒動などの怪奇現象や伝説などから起きる事件を、あらゆる研究や学術調査に関わる権限を強制できる「C.M.B.」の文字が記された3つの指輪を持つ博物館館長である主人公・榊森羅と、体力と正義感が強いのが特徴の女子高生・七瀬立樹が幾多の謎を解決していく作品。

荒唐無稽な話も多いですが

大英博物館から無尽蔵な研究資金を受けている主人公とか、木登りしなければ入れない博物館とか、世界的な著名人とやたらと知り合いだとか、マンガならではのぶっ飛んだ設定もありますが、絵柄のせいか、あまりぶっ飛んだ感じがありません。

ちりばめられた雑学

博物館をコンセプトとした推理マンガということもあり日本だけにとどまらず、世界各地に出かけます。そして、その時々のなぞによって、考古学や地理、歴史などの社会科学や動物学や植物などの自然科学の雑学がちりばめられています。

雑学をなぞの絡めて興味を持ちやすいように書かれているので子どもにもお勧めです。

コナンに似てるかも

推理マンガで、頭脳優秀な主人公に格闘技の強い女性というコンビはもっと売れているであろう、名探偵コナンに近いかもしれません。

大きな違いは、毎回、殺人事件だけでなくって、都市伝説とかのお悩み解決もネタになっている点でしょうか。

ただ、コナンのほうが売れているのは、「C.M.B.森羅博物館の事件目録」だと雑学的な知識が面白くはあるのですが、人間心理や人間ドラマが薄くて、淡々とした話。

個人的には、コナンよりも「C.M.B.森羅博物館の事件目録」の方が読みやすくて好きですが。

C.M.B.森羅博物館の事件目録(1) (月刊少年マガジンコミックス)

  • お勧め度: ☆☆(ネタ的に一度は抑えるべし?)
  • 対象年齢: 6歳以上(剣と魔法の物語)
  • 初発表年: 2015年

あらすじ

かつて世界が魔神とよばれる存在によって滅ぼされようとした時、1人の魔導士が現れて魔神を打倒し、世界を救った。後にその魔導士は伝説となり、魔法帝と呼ばれた。

それから時は過ぎ、クローバー王国は代々の魔法帝とその下に存在する9つの魔導士集団「魔法騎士団」によって、平和を謳歌していた。そこに住む貧民の孤児の少年アスタは、同じ孤児である少年ユノと共に魔法帝を目指し、日夜鍛錬を続ける。やがて15歳になり、魔導書(グリモワール)が授与される日、ユノをはじめとする周囲の者たちへ魔導書が与えられるが、アスタだけには与えられなかった。その後、ユノの魔導書を狙う盗賊によって、アスタは衝撃的な事実を告げられる。なんとアスタは、この世界では生まれながらに魔力を一切持たない人間だった。その事実を突きつけられたアスタは絶望して夢をあきらめかけるが、ユノの「アスタは俺のライバルだ」という言葉に闘志を再び滾らせ、立ち上がった。すると、魔法を無効化させる力を宿した魔導書「五つ葉の魔導書」が現れ、盗賊を撃退する。アスタはユノと共に、改めて魔法帝を目指すことを決意した。
それから半年後、魔法帝を目指すためにアスタは最低最悪の魔法騎士団と言われる「黒の暴牛」に、ユノは最強の魔法騎士団「金色の夜明け」にそれぞれ入団する。2人の魔法帝を目指すための一歩が、ここから始まる。
ブラッククローバー

ベタですがそれが良い!

熱血単細胞な小学生男児みたいな主人公が、無茶なことをやりながらも活躍する漫画。読むと元気をもらえます

どこかで見たことのあるような剣と魔法の世界で、どの漫画にもいそうなキャラクターが活躍するのですが、それもまた子どもには分かりやすくてよいです。

焼き直しでも味付けは別

ネットでの評判は高評価と低評価にきれいに二分されているようなのですが、大人の目線でこの漫画を読もうとすると、ベタなキャラクターや展開に既視感があり評価が低いようです。

そんなことをいったら、芥川龍之介だって「羅生門」とか「鼻」とか「芋粥」とか「薮の中」とか…ねぇ。

小五次男、今、一番のお気に入り

というのも、2016年10月現在、うちの小五次男の一番のお気に入りがこの「ブラッククローバー」です。

大人的な評価はこれからどう盛り上がっていくのかで変わってくるかもしれませんが、リアルタイムで読んでいる小学生が楽しいといっているんだから、それ以上の評価はないかと思います。


  • お勧め度: ☆☆(天才の物語)
  • 対象年齢: 6歳以上(車好きな子に)
  • 初発表年: 2003年
カペタ

概要

この作品の主人公はカートに魅せられた少年・平勝平太(たいら かっぺいた)。曽田の作品の例に漏れず、この主人公も初めてのサーキットで度肝を抜く走りを見せるなど、天才肌の人物である。コース上でのライバルとの戦いと並んで、レース界の厳しい実力主義や、個人活動を続ける困難も描かれており、主人公は徐々に支援者を増やしながら、それらの逆境を乗り越えていく。

オートレース!

車が好きだった長男が小学校低学年の頃に買った本。

,学生時代に居た寮には四輪じゃなくて二輪だったけどレースやっているやつが居て、ツインリンクもてぎに応援に行ったり、一緒に日本グランプリを見たことを思い出しました。

capetaの漫画の中にも出てきますし、学生時代の友人もいっていましたが、オートレースは本当にお金がかかるらしいです。でも、速さへの追求と言うのは、人間の本能に刻み込まれた何かがある気がします。

大人しい子の初めての本音

主人公の勝平太(かぺた)は、父子二人暮らしで金銭的にも厳しい生活をしています。そんな生活状況がわかっているからか、普段は親の言うことを聞き、わがままを言わない子でした。

でも、勝平太(かぺた)は自動車が大好き。勝平太(かぺた)の父親は、カペタのために社長の協力を得てカートマシンを自作するのでした。

才能しかない少年の成り上がり物語

カペタにはレースの才能がありましたが、逆には、才能しかありませんでした。そして、才能があることを本人も周囲の人も(一部の人を除いては)気づいていませんでした。

でも、カペタは才能と人柄で、味方を作り多くの障害を乗り越えてステップアップしていきます。

本人や周囲の立場で読むと、おしんの世界のように恵まれていない環境から脱出していくので、階級破壊的なカタルシスがあります。

我が家の場合...

息子が少し興味を持ったので、東京はお台場でカートを体験したのですが、一度体験しただけで満足してしまったようでした。漫画で「お金がかかる」ことを知ってしまったから、ひょっとしたら気を使ったのかもしれませんが。

まぁ、一回乗っただけでも才能がないことは分かったのでいいんですが(^^;;;。

で、お台場のカートを検索してみたら、2016年6月に終わっちゃったんですね。残念。


  • お勧め度: ☆☆☆(名作!)
  • 対象年齢: 10歳以上(幸せなだけの世界を卒業してから)
  • 初発表年: 1990年
pingpong

概要

ペコとスマイルは、片瀬高校卓球部に所属する幼馴染。ペコは卓球が強いが自分の才能に自惚れているところがあり、先輩に対しても挑発的である。スマイルは、決して笑わないことからペコが「スマイル」と渾名した。内気で無口だが卓球は強い。
2人は中国人留学生を迎えたと噂になっている辻堂学園高校卓球部の偵察に出かけ、留学生のチャイナと対面する。チャイナと試合をしたペコは1点も獲れずに敗北する。
そのころ片瀬高に、髪も眉毛も剃りあげたスキンヘッドの高校生がスマイルを偵察するため参上する。ドラゴンと呼ばれる海王学園高校卓球部の風間竜一である。片瀬高卓球部顧問の小泉丈(バタフライジョー)にドラゴンは、絶対にインターハイで優勝すると宣言する。
そしてインターハイが開幕した。

絵が好きでなかったのですが

スピリッツに連載されているときにも、コミックの表紙を見たときにも、絵柄があまり好みでなかったので手が伸びなかった漫画でした。

きっかけは、長男が中学校に入って卓球に取り組み始めたこと。卓球漫画自体がそもそも数があまりないのですが、その少ない中でも、「ピンポン」はとても評価の高い漫画でした。実際に手にとって見ると...もっと早く読みたかったかも。

題材は卓球ですが中身は人生

「ピンポン」の題材は卓球ですが、いわゆるスポーツ漫画とは違います。卓球が個人技だからか、某漫画雑誌でいう「努力、友情、勝利」の「友情」はほとんどありません。

登場人物はそれぞれが壁にぶつかり、悩み、乗り越えようとしたり、違う道を探したりして次のステップへと進んでいきます。なんかもう、人生そのものです

努力は...

この漫画で子ども達に読み取ってほしいのは、「努力は報われないかもしれないけれど、努力しなければ絶対に報われない」こと。

努力をしなかったペコは努力したアクマに負けましたた。けれども、奮起して努力したペコはアクマに勝ち、それどころか、スマイルやドラゴンなど同世代の子をすべて追い抜いていきます。

アクマは努力の総量としてはペコよりも断然多く、時間も質もかけていたと思います。でも、才能あふれるペコが努力を始めたらとてもかないませんでした。残念ですが、努力は常に報われるわけではないんです。

一方、ペコを中心に見ると、才能があっても、努力をしなければ勝つことはできません。努力なくては才能が花開くことはないんです。


ピンポン(1) (ビッグコミックス)

映画も良かった

漫画の評価とは異なりますが、実写映画も良かったです。バタフライジョーもオババもペコもスマイルもドラゴンも。未見の方は是非。

ピンポン
窪塚洋介
2013-11-26

  • お勧め度: ☆☆☆☆(絶対読むべし)
  • 対象年齢: 10歳以上(夢を追うすべての子へ)
  • 初発表年: 2007年
そんなもん夢じゃねぇ

あらすじ

兄は、優秀だが自分の能力を信じられず、 ネガティブ思考に陥りがちな青年・ムッタ
ムッタは失業という挫折のさなか、 幼い頃に弟と誓い合った夢を取り戻し、 「宇宙飛行士になる」という夢をすでに叶えていた 弟・ヒビトの後を追い始める。
弟の背を追う形で、数々の困難を乗り越えて、 宇宙飛行士になったムッタ。
ヒビトは日本人初のムーンウォーカーになるも、 宇宙飛行士になってから はじめての大きな挫折を経験し 兄をはじめとする周囲の人に支えられて、 必死に乗り越える。
「俺らは生きて、二人で月面に立とうぜ」 兄は先に行く弟に導かれ、 弟が立ち止まった時には兄が優しく背中を押し、 二人は「夢の続き」に向かって走り続ける。
俺の敵はだいたい俺

夢をあきらめない

「宇宙飛行士になりたい」と言っていた長男のために買った漫画です。悲観的だったムッタが、周囲に後押しされながらも、自分のかつての夢を思い出し追い求め、そして叶えようとしています。

宇宙飛行士がテーマの漫画だから、と買ったのですが、宇宙飛行士に関係なく、夢を持つすべての子どもに読んでほしい漫画です。

本気の失敗には価値がある

大人にも

登場人物が基本的にみんな前向きで、前に進もうと頑張っているので読んでいて気持ちいいです。

  • もし諦め切れるんなら、そんなもん夢じゃねえ
  • 本当の敵はだいたい俺
  • 本気の失敗には価値がある
などなど、勇気付けられる言葉がちりばめられています。個人的に一番刺さったのは...テンションのあがらないことに
「テンションのあがらねぇことにパワー使っている場合じゃねぇ!」です。僕の場合は、この勢いで転職して家族を困らせたと言ううわさが無きにしも非ずですが...

70%の老人が人生で後悔していること「チャレンジしなかった」という調査もあります。後悔しないようにチャレンジは続けたいです。

子どもへのメッセージ

と言うことで、この漫画、ぜひ読んでほしいです。
最後に主人公ムッタのお父さんの言葉を借りて「親父より楽しめ」

親父より楽しめ



  • お勧め度: ☆☆☆(特に動物好きに)

  • 対象年齢: 10歳以上(フリ仮名ないので中学年以上に)

  • 初発表年: 2001年



概要


物語は鳥取動物病院の獣医ドリトルを中心に患畜の病気の治癒、及び飼い主が患畜に病気をもたらした原因をつきとめ、場合によっては飼い主の心の治療をすることにより、進行されるものである。時には野生生物を救うために環境問題等に立ち向かうこともある。初期のシナリオでは最後にナレーションが付いていた(カルテ2「キレるペット」~カルテ18「不良品」)。最初の数話はサブタイトルに動物の学名が付けられていた。



獣医版ブラックジャック?


口が悪くお金にもうるさい獣医が主人公の漫画です。口が悪く、法外なお金を取るが腕のいい獣医という設定で、まさに手塚治虫のブラックジャックのようです。でも、ブラックジャックと同じように、口は汚いものの、患畜のために、飼い主のために最善を尽くします。


「獣医になりたい」と言い出した次男が小三の頃に買った漫画で、元々が青年誌で連載されていたためにフリ仮名などはないのですが、真剣に読んでいました。



獣医ドリトル1

モノには対価がある


主人公のドリトルは両親を早くに亡くし、祖父との確執から自力で生きることにこだわってきました。そのため、「スポンサーのいない患畜は診療しない」などとお金にはこだわりを見せます。


法外な値段という漫画の設定はどうかと思いますが(でも、漫画の中で法外な値段を提示する場面は余りありませんが)、「モノにはそれに対する価値がある」「それに見合った値段が払われないと成り立たない」というのはその通りです。


100円ショップが乱立し、食事も安いチェーン店で済ませることもできる現代ですが、その影には正当な対価を支払われない人が沢山います。若年層のワーキングプア問題もそこにあると思うのですが。。。(と、脱線しました)



獣医ドリトル2

ペットの飼い主として知るべき


漫画に話を戻すと、この漫画では、ペットの飼い主として知っておくべき生き物の生態のみでなく、ペットを飼うにあたっての心構えまで教えてくれます。


ドリトルもいうとおり「ペットは飼い主がいなければ生きられない」のです。これからペットを飼おうという子ども達に広く読んでほしい漫画です。


マンションのため犬や猫が飼えない我が家ですが、

長男が小学校に入学したタイミングではハムスターを

次男が小学校に入学したタイミングでもハムスターを
長女が小学校に進学したタイミングでは文鳥を

それぞれ本人の希望で飼い始めました。初代のハムスターはすでにいませんが、この漫画を読ませてから子ども達は今まで以上にペットの世話をするようになり、親はほとんど手を出さなくなりました。


獣医ドリトル 1 ビッグコミックス
ちくやま きよし
小学館
2002-12-25



  • お勧め度: ☆☆☆(相手への思いやりを学びたい)

  • 対象年齢: 15歳以上(外交や政治が絡むので中学生くらいから)

  • 初発表年: 1998年


あらすじ


主人公・大沢公は大量の料理をつくる組織の歯車であることに疑問を抱き、「気持ちを届けられる料理」を目指して名門ホテル料理人を辞め、ハノイ市の在ベトナム社会主義共和国日本国大使館公邸の料理人になることになった。高級食材は簡単には手に入りにくいベトナムで、倉木特命全権大使とともに政府高官や各国大使たちとの食卓外交、またベトナムの市場の人たちとの交流を繰り広げる。4年近くにおよぶベトナムでの生活の後、倉木大使とともに帰国。14巻[コミック版]からは遊軍大使となった倉木の直属料理人として国際政治の舞台で腕を振るう。

現実の外交・政治の時事ニュース等をストーリーと関わらせ、またタレーランなどの食卓外交、各料理の起源やお客の個人的な想い出のエピソードが話の広がりを膨らませている。


料理が主役ではない料理漫画


ジャンル的には料理漫画だと思うのですが、この漫画での料理はどちらかというと脇役や小道具です。主役は外交の世界を取り巻く人間模様。


主人公は相手のために気持ちをこめて料理を作ることで、個人が抱える幸せな思い出を呼び起こしたり、不幸せな記憶をかき消したりします。よくある料理漫画のように料理をめぐって争ったりするわけでなく、料理をキーに関係者全員がハッピーになるようなWin-Winの関係を築いていくので読後感も非常にさわやかです。


大使閣下の料理人_ものさし

世界は広くものさしは沢山


第一話で主人公の助手が「日本語基準に考えたら毎日いらいらすることばかり。それがベトナムのものさしです」と主人公に伝えています。


まさにその通りで、主人公はこの言葉通り相手のものさしに合わせて料理を作っていくのです。その結果、大使には「彼のおかげで思うような外交ができた」と最高の評価を受けます。


人それぞれ物差しが違うのは、国という大きな単位だけでなく個人個人でもそうです。うちの子どもたちにも、相手がどんな物差しを持っているのか思いやって対応できるような人になってほしいです。


大使閣下の料理人

もちろん、食や外交、政治についても学べます


主人公がフランス料理人ということで、フランス料理の知識も学べますし、ベトナムや香港、タイなど主人公が出かけるのとともに世界各国の食について知ることができます。


また、食だけでなく北朝鮮の核問題や台湾総統の来日問題などの政治・外交問題も取り上げられており、。


賞を受賞し、ドラマ化もされました


この漫画は、平成14年度(2002年度、第6回)文化庁メディア芸術祭マンガ部門の優秀賞受賞作品を受賞し、また、2015年にはジャニーズの人が主演でドラマ化もされました。


自分の物差しを押し付けず、相手のために料理を作るというのはおもてなしの基本だと思います。


主人公の家族への態度など全面的に賛成できる人ではないかもしれませんが、それでも、お勧めしたい漫画です。








  • お勧め度: ☆☆(ものづくりの楽しさが)

  • 対象年齢: 10歳以上(もうちょっと下でもOK)

  • 初発表年: 2005年



東京トイボックス


東京トイボックスの作品紹介


東京・秋葉原の弱小ゲーム制作会社、スタジオG3。

社長は「面白いゲーム」を作ることに全てを掛ける男・天川太陽。

東京・大手町の大企業のキャリアOL、月山星乃。その仕事ぶりは誰もが認めるやり手。

そんな二人がある日最悪な出会いを果たし、そのうえ月山がG3を立て直すべく出向させられることに!!

「売れるゲーム」を求める月山と理想を追求する太陽、そして大手ゲーム会社による画策…。

働くオトナたちの青春を描く熱血ゲーム業界物語。



ゲームやITのモノづくりの裏側


大東京トイボックスが2012年マンガ大賞で2位に入ったのをきっかけに購入。ゲーム業界ではないものの、ITの世界に身を置く者としては納得するところもあり、昔は自分もこんな熱さを持っていたのにと反省するところもあり。


一昔前は、こんな感じの野性味あるワンマン社長も多かったんですよね。今は業界が落ち着いてきてしまって、ここまでワンマンに進めようとしたら会社として成り立たなくなるでしょうが、黎明期の暑さでしょうか。


こんな会社が外注先だったり取引先だったりしたら、スケジュールや品質の管理が大変そうだと考えてしまうのは、僕が大人になってしまったからなんでしょう。


子どもには「よいものを作るために極限までがんばる」ということを、まずは学んでほしいです。






使うよりも作る


マンガ同様にゲームも好きな我が家の子ども達。どうせゲームにかかわるなら作る側になったほうが面白いぞ、とこのマンガを読ませてみました。


ついでにスクラッチもちょっと教えて一緒に作ってみましたが...一人でもやってくれるかな。


そういえば、小学校でプログラミングを必修化するらしいけど、いったい誰がどうやって教えるんだろう。スクラッチを自分のこと一緒にいじるのさえ、マンツーマンじゃないと厳しいと思ったのに。






  • お勧め度: ☆(正直、映画やドラマのほうが...)

  • 対象年齢: 10歳以上(子どもでも読める推理漫画)

  • 初発表年: 1998年



概要


海上保安官である仙崎大輔を主人公として、海難救助を中心とした海上保安官の活躍を描く。1999年から2001年にかけて小学館『週刊ヤングサンデー』に連載。単行本は小学館ヤングサンデーコミックス全12巻。2006年に小学館文庫全5巻も発刊した。

作中の事件事故の一部は現実に発生したものをモチーフにしており、連載終盤での工作船(不審船)事件などタイムリーな話題も取り入れられた。

漫画を原作として複数回実写化されており、2002年と2003年にNHK(大映テレビ制作)で単発テレビドラマ化された後、2004年6月にフジテレビ・ロボット制作で実写映画化した。更に2005年から2012年にかけて映画(パート1)の続編として物語が連続したテレビドラマ1作品と映画3作品が制作され、8年に亘るシリーズ作品となった。なお、実写版はオリジナルストーリーとなっている。



海猿


実写とは違います


ドラマや映画でも実写化されていて、最初にこの話を知ったのはドラマでした。ドラマから漫画を見ることになったのですが、ドラマと漫画に印象はまったく異なります。


ドラマでの主人公は熱いけれど爽やかなカラッとした高原の夏のようですが、漫画での主人公はじめっとした熱帯ジャングルのような暑さ。


どちらもそれぞれの良さがありますが、漫画は全体に重いので、子ども向けというよりは大人向けです。



重いけれど


主人公と親しくなった登場人物が次々と亡くなったり、ヒロインとの間では略奪愛があったりと、読んでスカッとするような話ではありません。そういう仕事だといえばそれまでなのでしょうが、リアリティをもって人が亡くなっていきます。


バトル漫画とは違う、リアリティあふれる世界なのに人がどんどん亡くなっていくのです。


でも、そういった中で「誰も死なせたくない」と真剣に仕事に取り組む姿は本当に勉強になります。



子どもに読ませたいかと言うと


この作品については、命を巡る緊迫感は実写よりもが優れていると思います。ただ、死がリアルすぎて話が重かったり、ドロドロしていたりなので、読ませるとしても高校生以上かなぁ...と個人的には思います。大人には喜んで進めたい漫画ですが。




  • お勧め度: ☆☆(読めば世界が広がるかも)

  • 対象年齢: 6歳以上(むしろ子ども向き)

  • 初発表年: 2001年



あらすじ


神の座を巡り、神候補の天界人が自分の選んだ中学生に固有の特殊能力(一人につき一つ)を与え、他の神候補の選んだ中学生と戦わせる。最後に勝ち残った中学生の担当神候補は神に、中学生は「自分の好きな才能を何でも手に入れられる『空白の才』(くうはくのざい)」を手に入れる事が出来る。

そんなバトルが開催された中、神候補の一人・コバセン(小林先生)は人間界に正義がない事に絶望していたが、ある時植木耕助の行動に正義を垣間見て、その正義が本物かどうか確かめる為、植木に詳しい情報を一切与えぬまま能力を与える。結果、植木の正義を認めたコバセンは植木にバトルに参加する事を勧める。



うえきの法則


独特な能力を使う能力バトル漫画


最近流行りの能力バトル漫画ですが、一風変わった能力で戦うのが、この「うえきの法則」です。


主人公の能力からして「ゴミを木に変える」です。まず、ほかの漫画では見ることがありません。もちろん、普通にバトルに使えそうな能力はあるのですが、ほかにも変わった能力が目白押しで

  • ダジャレを現実に変える能力

  • 相手をメガネ好きに変える能力

  • 電気をお砂糖に変える能力

なんて、どうやって使っていいものやら


。でも、頭を使ってこういった能力を活用しながら物語は進んでいきます。能力をどう活用するのかという意外性がこの漫画の魅力のひとつです。



本筋は王道


本筋は少年バトル漫画の王道で、戦いを通じて仲間が出来、成長し、より強い相手と戦っていきます。また、見方も敵も個性的なキャラクターが多く飽きません。


そして、キャラクターだけでなく、作者の絵も連作が続く中で上手くなっていきます。



最後への盛り上がりと結末も素敵


ネタバレになってしまうので詳しくは書きませんが、終盤に向け様々な複線が回収されていき、あっと驚く結末が待っています。「ここでこうくるか」と最後まで驚かされました。



うちの子は


長男が小五、次男が小一のときに買ったと思いますが、当時は二人して「どういう能力がほしい」とか盛り上がって話をしていました。友達にも勧めて貸し出していたり、やっぱり、感想は大勢で話せると楽しいですよね。


絵柄は子ども向けですが、どうやって思いついたのか疑問に思うほど奇妙な能力を活用する能力バトルなので、大人の凝り固まった頭をほぐすにも良いかもしれません。








  • お勧め度: ☆☆☆(一度ではもったいない)

  • 対象年齢: 10歳以上(頭脳戦の面白さが分かるのはもっと先かも)

  • 初発表年: 2003年



あらすじ


このノートに名前を書かれた人間は死ぬ…。死神 リュークが人間界に落とした一冊のノート「DEATH NOTE」。ここから、二人の選ばれし者「夜神月」と「L」の壮絶な戦いが始まる!! かつてないスリルとサスペンス!!



死神


息詰まるような頭脳戦


ストーリーが素晴らしいし、綺麗な絵も素晴らしい。話のスケールも大きく、その中での天才同士の息詰まる頭脳戦が繰り広げられます。


アニメ、ドラマ、映画と多メディア展開もし、流行りましたが、この漫画なら流行るのも納得です。



時代感が古くなりつつあるかも


始めてこの話が世に出たのが2014年。もう、20年以上前です。


そのころと比べると、うちの子のように産まれたときからデジタル環境が周囲に広がっていた、デジタルネイティブな世代が増えてきています。「ノートに名前を残す」という設定自体が徐々に古くなっているかもしれません。



巻数は12巻ですが体感としてはもっと


デスノートの漫画自体は12巻で完結しています。でも、ストーリーが複雑で各ページに含まれる情報量も多いことから、体感としては、他の漫画の40巻分や50巻分の内容があるように思えます。



小学生には難しいかも


内容が濃い分、小学生が読みこなすのは難しいかもしれません。特に第二部は。小五になるうちの次男は読んでいましたが、どこまで理解が追いついているかは不明です。


あとは、そういう話だといえばそれまでなんですが、人の死が軽く扱われ過ぎるので変な影響を受けないか心配ではあります。


そんなこんなで、週間少年ジャンプに連載された少年漫画であるはずなのですが、少年にはあまり向かないかなぁというのが正直なところ。高評価にしていますが。



マーケットプレイスなら安価


名作だと思いますが、それだけ売れたためか中古品だと全巻セットが1,200円程度で購入できるようです。




愛蔵版。。。


読むのは大変そうだし、背表紙に折り目がつきそうですが、一冊にまとまった愛蔵版も面白そう。


  • お勧め度: ☆☆(お魚嫌いの子に)

  • 対象年齢: 10歳以上(漢字もあるので高学年かな)

  • 初発表年: 2000年



三代目


あらすじ


銀行の人事部員だった赤木旬太郎は、上司に命じられて行ったリストラ執行の責任を、自分なりに取って退職、妻の父の跡を継いで築地魚河岸の仲卸「魚辰」の三代目を務めることにした。右も左も分からない築地で持ち前の明るさ、食いしん坊、好奇心で築地・魚を通じて起こる様々な問題を解決していく。



魚が苦手な子に


食育の一環として手に取った本。魚を食べるのが苦手で食べ方も下手だった長男が、それほど魚を嫌がらなくなり、魚の種類にも興味を持つようになりました。


また、小学校低学年でこの漫画に触れた次男は、魚好きになりました。小学校五年生になった今では、食べるばかりではなく、釣って捌くところまで自分でこなすようになりました。漫画の効果は絶大です。



大人もはまる


子どもよりも僕の方がはまってしまい、スーパーの魚売り場ではなく専門店で買い物をするようになりました。漫画の影響で出刃包丁を買ったり、ブリを一本買いするなんてことも。


コミックの巻末にはレシピが載っていて、そのレシピもいくつか試しました。もちろん、レシピ本も出ています。





日本の誇る魚食文化


周囲を海に囲まれた島国日本では、古くから魚が大切な栄養源のひとつでした。魚食は肉食よりも体に良いとも言われています。


魚の魅力にあふれ、魚料理を食べたくなってしまうこの漫画をきっかけに、もっと魚を食べてみませんか。



ネタにも使われています


魚を扱う話だから...というわけではないのでしょうが、築地魚河岸三代目はコラージュネタやboketeのネタになって今でも使われています。元ネタに触れたことがない方も多いと思いますが、ぜひ、元ネタに触れてほしいです。








  • お勧め度: ☆☆(男子なら一度は)
  • 対象年齢: 10歳以上(残虐描写もあります)
  • 初発表年: 1971年

概要

横山光輝の代表作の一つ。吉川英治の小説『三国志』(以下、吉川三国志)を基調に独自の解釈等を織り交ぜて描かれた作品。「吉川三国志」が諸葛亮の死で終わっているのに対し、本作は蜀が滅亡するまでを全60巻で描いている。 三国志を描いた漫画の先駆にして、黄巾の乱に始まり蜀の滅亡までを描ききった長大な作品である。この作品によって横山光輝は1991年、第20回日本漫画家協会賞優秀賞を受賞した。
三国志

思い出の漫画

僕の中一の夏、部活が終わると友達の家に5人ほどが集まり、皆で光栄の三国志ゲームをしながら、自分の順番が来るまでをこの漫画を読むのが日課でした。

友達の家で読むことが出来たし、60巻という対策なので自分の親には買ってくれるようにねだることはしませんでしたが、中学生のころから、家にあったらと思っていた本でした。(吉川英治の小説は文庫本で買ってもらいましたが)


魅力的な登場人物

横山光輝というよりは、元になった吉川英治を褒めるべきかもしれませんが、出てくる人物の性格や考えがさまざまで魅力的です。その魅力的な人物達が、生死をかけて知恵を振り絞って戦に勝とうとします。

部下を登用し、部下の心をつかみ、権限委譲をする。適を知り己を知り策略を練る。子どもだけでなく、大人でもビジネスの世界にそのまま行かせる戦略論や組織論があふれています。

中学入学祝のプレゼント

そんな思い入れのある本、長男が中一になったときにプレゼントとして買いました。

本人には「もっといいものが良かった」といわれてしまいましたが、僕の周りが特殊なのか横山三国志のファンは多数います。いまだにネット上でのコラ素材として使われていたり、人気は続いているようです。

いつの日か、三国志を読んだことを親に感謝してくれないかな...。




  • お勧め度: ☆(ほかの漫画でもいいかな)
  • 対象年齢: 10歳以上(無駄なエロ描写が気になる)
  • 初発表年: 2003年
ワイルドライフ

あらすじ

絶対音感をもつ獣医師、岩城鉄生が患畜の消えかかっている命を救っていく物語。REDから腐敗しきった盟央大に夜間診療のため勤務医として入り、日々戦い続けている。そして持ち前の熱意で多くの患畜の命を救い、盟央大に染まった人たちの心も少しずつ変えてきている。

獣医になりたいと言ったので

次男が小二のころ、将来の夢は「獣医」といったので、いくつか集めた獣医漫画のひとつです。

動物のお医者さん」や「獣医ドリトル」などと一緒に買ったのですが、うちの次男にはこの漫画がもっともはまったようでした。

気になる点はありますが、本人がよければ良し

大人の目で読んでしまうと

  • 主人公が超人過ぎる
  • 主人公が熱血ではあるけれど常識がなさ過ぎる(当初は。徐々に常識人化)
  • 科学的に違和感ある描写がちらほら
  • 無駄にエッチな絵が入る
  • 獣医漫画のはずが脱線が多い
  • 後半というか終盤はかなりだれて、終わり方が微妙
と気になる点もありますが、本人が楽しかったので良しとしましょう。

生き物や自然が好きなら

たまに、信憑性に疑問符がつく話もありますが、生き物や自然に関する役に立つ豆知識を手に入れることが出来ます。興味を持つきっかけとしても、コメディがあってとっつきやすいので、良い漫画だと思います。

なんといっても、安い!

僕が買ったころにはマーケットプレイスで中古本が全巻セット3,000円位していた気がするのですが、2016年10月現在では、送料込みで1170円からって...安い。

なんか悔しい気もしますが、この値段なら充分買いだと思います。。



  • お勧め度: ☆☆☆(考えさせられる話)
  • 対象年齢: 10歳以上(残虐表現があるので相手を選びます)
  • 初発表年: 2011年

第2部が「東京喰種トーキョーグール:re」として出ていますが、とりあえずは第一部のみで評価。

東京喰種

あらすじ

人間社会に紛れ込み、人を喰らう正体不明の怪人「喰種」が蔓延する東京。上井大学に通う青年カネキは喰種・リゼに襲われ瀕死となるが、直後起こった鉄骨の落下により捕食を免れる。しかしその後、彼女の臓器を移植されたことで、半喰種となってしまう。それ以来、カネキは苦悩と恐怖に満ちた日々を送ることになる。

正義とは

食べるために人間を襲うグールと、人間を守るために戦う捜査官。人間だったカネキが、人肉しか食べられないグールになってしまい、人間にもグールにも、守るべき家族や仲間がいることを知って葛藤する物語です。

世の中、大抵のことは一面からでは全体像を知ることが出来ず、多面的に見なければいけません。カネキは人間とグールの両面を知る唯一の人物(物語り当初は)として葛藤します。

アヘン戦争とかアロー戦争とか、中には無茶苦茶なものもありますが、たいていの戦争はどちらにも、それぞれが信じる正義や正当な理由があります。一方的な見方だけでは駄目だということを学んでほしい漫画です。

勢いのある戦闘描写と残虐性

戦闘シーンに勢いがあり、とても読みやすいこともこの漫画の魅力のひとつです。

ただ、人間に対するグールという種族が人肉を食べなければ生きていけないという設定や、戦闘の目的が命の奪い合いなってしまうことから、残虐描写やグロテスクなシーンもかなり多くなっています。

それもまた世の中の一面ではあるのですが、小さな子にはあまり見せたくない漫画ですし、小学校高学年以上でも、その子の性格によっては見せないほうが良いかもしれません。

主人公には救われてほしい

人間でもあり、グールでもあるカネキには、人間の側にもグールの側にも守りたいものがあります。悩みながら戦いながら、カネキは物語の中で驚くほど成長していきます。

第一部の終了ではカネキは救われませんでした。でも、尻切れでまだ先がある終わり方です。続編も出ていますので、願わくばカネキが精神的に救われますように。

  • お勧め度: ☆(現代っ子には厳しいのかも)
  • 対象年齢: 6歳以上(ショートストーリーなので低学年でも)
  • 初発表年: 1960年
鬼太郎

概要と作品設定

主人公で正義感の強い妖怪族の鬼太郎が、妖怪と人間が共存できる平和な世界を作るため、悪い妖怪と戦う物語である。題名の由来は、作者が幼い頃に自分の名前を「しげる」と言えずに「ゲゲル」「ゲゲ」と言ったことから着想し、もう一つゲをつけたことによる。
鬼太郎作品のストーリーの多くは、鬼太郎が毎回新たな妖怪と対決するという話であり、前後の話や別シリーズとの繋がりは余り意識されていない。時には大きく矛盾する展開もあるが、鬼太郎が「幽霊族」だという設定は概ね一貫している。

せっかく取り寄せたのに

妖怪ウォッチが大好きな小一長女のために、「これが本物の妖怪漫画だ!」と実家から取り寄せたのに、反応はイマイチ。どころか、拒絶されてしまいました。まぁ「妖怪ウォッチ」の明るい感じを期待していると、かなり方向性が違いますね。

水木先生の画風

水木先生はスクリーントーンなどを使わず、緻密に手書きで絵を描いていたそうです。この独特の手書きドット絵、個人的には大好きなんですけど、確かに今風ではありません。でも、この漫画はこの画風だから良いんです。

鬼太郎自体も何度かアニメ化されていますが、新しくなればなるほど水木先生の絵から離れて萌え絵と化していくのが個人的には不満でした。

幼少のころは手放せませんでした

幼少のころは、何が良かったのか水木しげる先生の漫画が大好きで、鬼太郎の妖怪図鑑をいつも持ち歩き、小学生のとき体調を崩して入院した時には、この鬼太郎の漫画が入院の友でした。

水木しげる妖怪大百科
水木 しげる
小学館
2004-10

時代遅れですかね

でも、こういうのは時代遅れですかね。せっかく手元にある漫画なので、いつかは子ども達も手にとってくれることを良いんです、しばらくは保管させていただきます。


  • お勧め度: ☆(僕には良さが分からなかった)
  • 対象年齢: 10歳以上(ストーリーものなので)
  • 初発表年: 2011年
電波教師

作品紹介

ニートでオタクが……教師、始めました!?
主人公・鑑純一郎は、「やりたいことしかできない」ニートなオタク青年。大学卒業後は就職もせず、趣味で日課のアニメブログの更新をする日々。そんなザンネンな兄を心配した妹・純音は、ある日兄に職を用意する。それはまさかの…「教師」!?? 「裏サイト」から「メイドカフェ」まで、オタク教師・鑑が華麗に?大活躍!? 日本を変えるかもしれない?新機軸オタクティーチャーストーリー、誕生!! 【編集担当からのおすすめ情報】 基本ダメでザンネンな主人公ですが、その意外な「オタク力」、そしてかつて天才と謳われた「能力」でキメるときはキメる新たなヒーローが生まれました!主人公・鑑の他にも、凶暴で兄想いな妹や美少女すぎる理事長、最強の生徒会長などなど面白可愛いキャラが満載です!

次男へのプレゼント

当時、小四だった次男が「テレビアニメでやっていて面白いから買って!」とのことでプレゼントとして購入しました。次男は面白く読んでいるようです。

でも...

せっかく購入したものなので、僕も読んでみました。

...が、良さが分からない。コミックとして20巻以上も続いていて、アニメ化までされているのですから、面白いところがあると思うのですが...今風の絵柄がいけないのか、なんなのか...。中身も、薄っぺらいご都合主義に思えてしまい、正直、最後まで読めていません。。

小五になった次男坊は、いまだに何度も読み返しているようですし、子どもの心を取り戻すことが出来れば面白いのかもしれません。もう少し寝かせておいて、後で読んでみます。

ということで、申し訳ございませんが現時点では低めの評価です。

  • お勧め度: ☆☆☆☆(子どもにも大人にも読んでほしい)
  • 対象年齢: 10歳以上(小学校での性教育の補助にも)
  • 初発表年: 2012年
コウノドリ

概要

医師であり、ジャズピアニストでもある、鴻鳥サクラが主人公の産科医療漫画。医療機関名は「聖ペルソナ総合医療センター」。妊婦とその家族を中心にストーリーが展開していく。「切迫流産」「人工妊娠中絶」等テーマごとに2話から4話で描かれることが多い。
2008年に作者の鈴ノ木が妻の出産に立会って感動し、これを伝える使命を感じ、漫画化を企図したことから始まり、当時大阪大学病院で妻の担当医だった、りんくう総合医療センター泉州広域母子医療センター長(2015年現在)の荻田和秀産婦人科医が主人公のモデルとなっている。

初心を思い出します

「馬鹿でもやんちゃでもいいから、五体満足で産まれてきてほしい」子どもが出来たことを知ったとき、そう思った初心を思い出します。

我が家はたまたま、長男のときに切迫早産でしばらく入院したほかは、妊娠中も出産時も大きな問題がなく今に至っています。でも、そうではない家庭が、僕の身の回りにもいます。

そんな、当たり前に思えるけれども当たり前ではなく、今がとても恵まれていること。そして、子どもが産まれた時の喜びを思い出させてくれる漫画です。

性教育にも

命の産まれる現場にフォーカスを当てたコウノドリ。コミックス2巻では高校生の出産の話が出るなど、命に直接つながる性教育に役立つ側面もあります。このページの冒頭にキャプチャを張った中絶の話も欠かせないでしょう。

小五の次男は、生命の誕生についてちょうど学校で学んでいて、コウノドリのコミックスとあわせ、「俺が生まれたのって奇跡だね」とつぶやいていました。

みんなに読んでほしい本

この本、本当にいい本だと思います。今まさに妊娠中のご夫婦、これから父親や母親になるであろう子ども達や、すでに子どもを持つ親まで。命の大切さをかみ締めるためにも、多くの人に読んでほしいです。


  • お勧め度: ☆☆(姓を学ぶ一助に)
  • 対象年齢: 10歳以上(第二次成長のタイミングに)
  • 初発表年: 2013年
中学性日記

あらすじ

中学生――それは思春期真っ只中の甘く酸っぱい青春の日々。
この物語は、中学生男女の(主に性的な)コンプレックスと欲望にまみれたあれやこれやを綴った明るく楽しい物語である。
愛すべき少年少女の姿はニヤニヤしながらご堪能いただけること間違いなし。
あなたが中学時代に抱えていた思いが、きっとここにあります。

性に関する悩み相談

タイトルからはもっとリアルな感じの性教育的な話かと思ったのですが、実際の内容は、性に関する明るい悩み相談といった感じです。

実際の中学生はもっとドロドロしている気もするのですが、難しいテーマを明るくさりげなく書いています。

子どもと性

皆さんの家ではどうか分かりませんが、我が家では性に関する話ってなかなか出ません。というか、したことがありません。日本では文化的にも、性のことはタブー視される傾向があり、家庭で話題にすることは、なかなか難しいのではないでしょうか。

一昔前は縦割りの異年齢交流が当たり前せ先輩から性の情報の手ほどきを受けました。しかし、年齢を超えた縦のつながりが希薄になっている都会では、正しい性の情報を身につけるのはなかなか大変なのかもしれません。

にもかかわらず、インターネットを通じて簡単にアダルトビデオを見られるなど、子どもを取り巻く性環境は僕の子どものころと大きく違っているようです。

子どもが読んだかどうかは不明

我が家では、子どもの性に関する悩みの一助になればと、この本を長男の部屋の本棚においてみました。

そんなにあけっぴろげな子でもないので、読んだかどうかも分かりません。でも、役に立っていればいいと思います。

試し読みが出来ます

いつまで読めるのか分かりませんが、2016年10月現在、この漫画の1巻をまんが王国で無料試し読みができます。1巻を読んでビビッときたら、購入してはいかがでしょうか。

  • お勧め度: ☆☆(ネタ的に一度は抑えるべし?)
  • 対象年齢: 6歳以上(子どもでも読める推理漫画)
  • 初発表年: 1994年
コナン

あらすじ

『大人顔負けの推理力と洞察力を併せ持つ高校生探偵・工藤新一。ある日、幼なじみの毛利蘭と遊園地へ遊びに行った帰りに、謎の組織の取引現場を目撃する。取引の模様を見るのに夢中になっていた新一は、組織のもう1人の仲間に気付かず殴り倒され、口封じのためにその男に毒薬を飲まされるが、組織が知らなかった薬の副作用によって神経を除いたすべての組織が退行し、小学1年生の体となってしまう。そのため小さくなっても推理能力は大人顔負けという状況を生みだした。
自分がまだ生きていることを組織に知られれば再び命が狙われ、周りの人間にも危害が及ぶ。何とか生き延びた新一は、正体を隠しながら謎の組織を追うために、周囲には阿笠博士の遠い親戚[7]である江戸川コナンと名乗る。蘭の父親で探偵の毛利小五郎の家に居候し、周囲で次々に起こる事件を持ち前の推理力で解決しながら、元の身体を取り戻すために謎に包まれた黒の組織の陰謀を追っていくことになる。子供の姿のままで推理を披露しても信じてもらえないため、発明家の阿笠博士の作った時計型麻酔銃で高校生以上の人物を眠らせて、変声機でその人物の声になりすまして推理ショーを展開する。ほとんどの場合、眠らされるのが毛利小五郎のため、小五郎は名探偵と評されるようになる。

昔からやっていて、まだ続いています

1994年というので、もう20年以上も続いています。でも、サザエさん方式なのか20年経っても小学校一年生。その割には、ポケベルを使っていた登場人物がスマートフォンを使い出すなど、周りの小道具は時代にあわせて変わっています。

気になるのは作中最大の敵である黒の組織の正体なんですが、さて、いつ明らかになるのやら。

突っ込みどころは沢山ですが

主人公のコナン君がいつまでも年をとらなかったり、やたらと殺人事件に遭遇したり、最大の適グループであるはずの黒の組織が公安やらFBIやらCIAならのおとり捜査官だらけだったりと、突っ込みどころは沢山あります。

青酸カリをなめちゃうこともあるし、眠りの小五郎も何でバレないのか謎だし。でも、そんな突っ込みどころも含めて子ども達は楽しんでいます。

コナンといったら眠りの小五郎でしたが

名探偵といったら、あらすじにあるとおり「蘭の父親で探偵の毛利小五郎」を使った「眠りの小五郎」だと思っていたのですが、どうやら最近は登場が減っているようです。

今、90巻まで出ているコミックですが、88巻の前半に出てきたのを最後に、2巻と半分ほどは出番がありません。「眠りの小五郎」を使うまでもなく、コナン君の周りに優秀な人が増えすぎて、どんどん事件が解決してしまうようです。

我が家の場合...

名探偵コナンは2016年9月現在で90巻まで出ています。すみません。全巻持っていません。近所の児童巻に全巻そろっているそうで、子ども達は児童館で全巻を読んだそうです。(ちなみに、子どもの遊びに付き合っている振りして僕も児童館で最新巻を読ませてもらっています w)

そのほかにはムック本がいくつか出ているので、旅行中に移動の暇つぶし用に何冊か買ったこともあります。というか、メインのストーリーを追うだけなら、以下の3冊のムックだけでも充分な気がします。




ほかにもムック本はありますが、小一長女も含め、三兄弟とも楽しんで読んでいるようなので紹介させていただきました。



  • お勧め度: ☆☆(日本文化を知るために一度は読もう)
  • 対象年齢: 10歳以上(中学生くらいかが適?)
  • 初発表年: 2010年
ましろのおと

概要

『ましろのおと』は、羅川真里茂による津軽三味線を題材にした日本の漫画作品。
『月刊少年マガジン』(講談社)にて2010年1月号に読み切りが掲載された後、同年5月号より連載化された。作者にとって初となる少年誌での連載作品であり、また白泉社以外での連載も初である。タイトルには「ましろの音」と「ましろノート」(ノートは音符などの意)の2つの意味がある。単行本は2016年10月現在、既刊16巻。

音が聞こえてくる

曲を知っているからか、読んでいると三味線の音が聞こえてくるような漫画。僕自身に民謡を謡う祖母が居たからかもしれませんが、この世界、とっても身近に感じます。

ただ、子どもに日本の民謡を伝えられているかというと何にもできていません。漫画には音がないのですが、民謡に馴染みのない方にはCD付の特装版も出ています。是非、一度は聴いてほしいです。


乗り越えるのは自分

祖父が亡くなり、青森から東京へとやってきた主人公の雪(せつ)。真剣に津軽三味線と向き合おうとするのですが、自分の思うような音が出せなくなったり、唄い手と合わせることができなかったり、何度も壁に突き当たります。

そんなとき、周りに助けられ、時には立ち直るきっかけを貰いながら、最後には自分で壁を乗り越えていきます。

人とつながり、時には他人の助けとなり、時には助けを受けて壁を乗り越える。うちの子にもそんな人生を歩んでほしいです。

ましろのおと2

  • お勧め度: ☆☆☆(書き込みが多いので読み返し必須)
  • 対象年齢: 6歳以上(子ども達から愛されています)
  • 初発表年: 1997年
onepiece

アンチも多いですが

2015年には単一作者による世界で最も多く発行されたコミックとしてギネス記録に認定されたONE PIECE(ワンピース)。ネット上ではなぜかアンチが多かったり、漫画好きが「ONE PIECEがすき」と名乗ると「にわか」呼ばわりされるようですが、多く発行されるにはそれだけの理由があって、やはり面白いです。

RPGゲームのような世界

奇形ばかりのキャラクターで、絵を敬遠して最初のうちは読んでいなかったのですが、アニメ化されたころから気になって読み始めました(ちなみに、奇形かもしれないけど巨乳は大好きですよ w)。

海賊王になるために世界の果てを目指す少年が主人公で、仲間を集めながら、様々な傷害に会い、障害を乗り越えて冒険を続けていきます。冒険を続ける中で、経験をつみ成長し、目的こそ魔王退治じゃありませんが、まるでRPGの世界のよう。

行き当たりばったりではなく作りこまれた世界で、物語としても面白く、、仲間を大切にする心とか夢や希望とか学ぶことが沢山あります。何よりもいいのが、読後感が爽快なこと。

そんなこんなで、少年達の心をつかみ、これだけの発行部数を誇るのも納得です。

強いてマイナス面を指摘すると

面白い話ではあるのですが、強いてマイナス面を指摘すると二つあります。

一つ目は登場人物が血統主義なところ。主人公のルフィは父親が世界をひっくり返す革命軍の親玉で祖父が海軍の中将という家系。最近はコックのサンジまで著名な一族であることが判明しました。エリートじゃないと強くなれないんでしょうか。平民の私としては、そこが残念です。

二つ目は話が長いところ。当初、作者は100巻程度を想定していたそうですが、2016年11月予定の最新刊が83巻。でも、終わる気配はまだ見えません。1997年から連載しているので、当時の少年も今は立派なおっさんです。いったい、いつ終わるんでしょう?

まぁ、血統については、漫画の世界だからいいんですけどね。でも、連載が終わるか結末まで見届けられるかは本当に心配です。

  • お勧め度: ☆(アニメだけでも充分かも)
  • 対象年齢: 6歳以上(小学校低学年から安心して読ませられる)
  • 初発表年: 1969年
dora

誰もが知ってるドラえもん

日本人なら誰もが知っているのではないでしょうか。僕も子どものころ、テレビアニメで見ていました。今も放送していますが...未だに新しい声には馴染めなかったりします。

実家に転がっていた何冊かを、里帰りから戻る都度、帰りの電車での子どもの暇つぶしのためにチョコチョコと持ち帰ってきました。基本的には一話完結なので、あまり集中力がなく、なかなか本を最後まで読むことができない小一長女でも読むことができています。


あらすじ

何をやらせてもまるで冴えない小学生の野比のび太。お正月をのんびりと過ごしていると、机の引出しが開いて中からネコ型ロボットのドラえもんと、のび太の孫の孫のセワシが未来から現れた。セワシの話によると、のび太は成人後も数々の不運に見舞われ、就職できずに起業したものの、その会社も倒産したため莫大(ばくだい)な借金が残り、子孫たちを困らせているという。セワシはそんな悲惨な未来を変えるために、ドラえもんをのび太の世話役として連れてきたのだった。
その後、ドラえもんとのび太は深い友情関係で結ばれることになる。ドラえもんがおなかの四次元ポケットから取り出す「ひみつ道具」は、のび太のさまざまな夢や願望を魔法のように叶えてくれる。近所に住む憧れの少女のしずかや、いじめっ子だが根は優しいスネ夫やジャイアンなどの友人たちも交えた日常の中で、のび太は道具に頼りがちになりながらも反省し学んでいき、彼が歩んでゆく未来は少しずつより良い方向へと変わってゆく。

誰かに頼ってもいいんじゃないかな

ドラえもんは、主人公ののび太が自分では何の努力もせずにすぐにドラえもんやその道具に頼ることが嫌いでした。特に長男は、親である僕の肩に力が入っていたこともあり「自分でがんばれ」と人に頼らずに生きることを強要しすぎ他という反省があります。

中一で長男がいじめにあったとき、そのためか誰かに相談することがなかなか相談ができずに苦労させてしまいました。

生き物にとって逃げることは戦略の一つ。逃げて誰かに頼ること、集団に頼ることも戦略の一つです。長男のいじめ事件をきっかけに、僕自身はドラえもんの世界を容認できるようになりました。

他にもいろいろ


  • 君はこの先、何度も転ぶ。でもその度に立ちあがる強さも君は持っているんだ
  • 障害があったらのりこえればいい! 道を選ぶという事は、必ずしも歩きやすい安全な道を選ぶって事じゃないんだぞ
  • 人にできて、きみだけにできないことなんてことあるもんか
  • 今の時代が気にいらないとこぼしてるだけじゃ何にもならない
  • 悩んでいる暇に一つでもやりなよ
ドラえもんには人生の示唆になる言葉がちりばめられていて、ドラえもんから人生を学ぶ名言集や啓発本もいくつも出ています。


アニメと違って怖い話も

漫画版のドラえもんでは、アニメと違って怖い話や暗い話、不条理な話もちりばめられています。でも、それもまた人生。怖い話も含めて、やっぱり名作だと思います。

でも...アニメでも十分楽しめるし、全巻読むほどではないかなぁ。

baby

努力と根性だけじゃダメ

ここ数年、脳みそ筋肉、略して脳筋と言われるような努力と根性だけでなく、現実的な技術や戦術に目を向けた作品が増えてきた気がします。Baby Stepsもそんな漫画のひとつ。

もちろん努力の上で身に着けた技術やメンタルコントロールがなければ戦術を使うこともできないのですが、努力にも理論に基づく効率的な努力の方法、トレーニング理論やメンタルコントロール方法まで取り上げられていて、テニスだけでなく、スポーツだけでなく、多くの人に参考になる漫画です。


ストーリー

小学生のときから、成績はずっとオールA! 几帳面でマジメな“エーちゃん”は、高校進学を機に軽〜い気持ちでテニススクールに通い始める。そこで、ちょっぴりいい加減!?でも、テニスに懸ける情熱だけはマジメな美少女“ナツ”と出会い、テニスの魅力に取りつかれて人生激変!!

PDCAサイクルの可視化

リオオリンピックで活躍した選手の多くは小さいころから英才教育をされてきた人たちでしたが、Baby StepsではBaby Stepsの主人公は高校に入ってから本格的にテニスに取り組み始めた「えーちゃん」です。

「えーちゃん」はノートを活用した密度の濃い練習で英才教育してきた人たちとの時間的な差を埋めていきます。

ノートの中には、練習内容やコーチのアドバイス、試合での一球一球の奇跡などが書かれ、ノートへ記入することそしてノートを振り返ることで、一度の練習や一度の試合を何倍もの効果を持つ経験へと変えています。

また、「プロになる」「ウインブルドンを目指す」という目標が明確になってからは、現状と目標との間に何が足りないのかを分析し、目標にいたるためにはどうすればいいかの計画作りにも活用しています。

ビジネスの世界でも良く使われるPDCAサイクルをノートを使って可視化しているのです。これは自分自身でも見習いたいし、うちの子にも見習ってほしい。

Baby Stepsとは

漫画のタイトルであるBaby Stepsは小さな一歩という意味です。千里の道も一歩から、大きな目標も小さな一歩の積み重ねで実行することができます。大切なのは大きな目標を方向としては忘れずにいつつも、実現できる小さなレベルまで一歩一歩を定義すること。

小さな目標を達成し、成功体験を積み重ねることで続けようという気持ちも芽生えます。多くの自己啓発本にも書かれているとおり、いきなり大きな目標を目指すのではなく小さなことから続けていくことが大事なのです。「えーちゃん」がやっていることです。

うちの子は

英語ではテーブルテニスと呼ばれる卓球に取り組んでいる中三の長男は、理論的トレーニングや戦術面も含め参考になる漫画として何度か読み直しているようです。目標をブレイクダウンしてPDCAサイクルに取り組んでいくことは、今、只中にある受験勉強にも活用してほしいところ。

小五の次男は、そこまで考えることなく、単純にスポーツ漫画としてみているようですが、それも楽しいよう。実際ストーリーも楽しいですし、読む中でいろいろ学んでほしいなぁ。

p2

続編でないのかな

長男が中学入学後に卓球部を選んだこともあり、卓球漫画を探して買いました。面白いんですが、これからまだ盛り上がりそうなんですが、人気雑誌の週間少年JUMPで連載していたためか、打ち切りとなり、たくさんの複線を残したまま終わってしましました。

漫画としては普通に面白く、続きを読みたいです。リオオリンピックで男子団体が銀、女子団体が銅、個人でも卓球個人初のメダルを水谷隼が獲ったんですが...やってくれませんかね。


あらすじ

長年スポーツをすることにあこがれ、しかし運動オンチゆえにそれを諦めていた藍川ヒロムは、中学進学を機に運動部への入部を決意していた。だがその身体能力の低さのため、入部を希望した全ての部活の入部試験に不合格となってしまう。そんな時、最後にたどりついた卓球部で、川末の言葉をヒントに秘められていた心の強さと洞察力を発揮して入部試験に合格。県下で注目を集める新鋭久勢北中学卓球部で、一癖も二癖もある仲間達と一緒にヒロムは一生懸命な努力で成長していく。

本当に残念

この漫画、Amazonでの評価は4.6(2016年10月現在)と評価も高く、読んでいても読み応えがあり、まだまだ先が読みたいと思わせます。こことかこことかネット上の評判も悪くないのですが、何がいけなかったのでしょう。続きが読みたい。残念です。

ダメダメな子が

主人公、漫画にありがちな超天才ではありません。かなりの運動音痴で、唯一の取り柄は動体視力。この動体視力と記憶力がすごすぎるといえばそれまでなのですが、その開花を丁寧に展開する前に話が終わってしましました。

「チェスをしながら100m走をするようなもの」といわれるほど頭脳と瞬発力が要求される卓球にはちょうどいい主人公かもしれません。それにしても残念(何度目だ)

うちの子は...

主人公の藍川 ヒロムがあきらめたカットマンを目指しています。大会上位に行ったりするような実力はありませんが、卓球は歳をとってもできるスポーツですし、長い間楽しんでもらえればと思います。

評価はとりあえず、現状の7巻分に対して。さまざまある伏線が回収されて、卓球漫画の大作となっていれば、何度も読み返したい名作になっていたと思います。p2の続編、出てこないかなぁ。

  • お勧め度: ☆☆(社会に出る前に一度は読むべき)
  • 対象年齢: 15歳以上(小中学生にはまだ読ませたくない)
  • 初発表年: 2004年
ウシジマくん

衝撃を受けました

初めて読んだのは、当時勤めていた会社の本棚に並んでいたから。何で漫画が並んでいるんだろうと思いながら、何気なく手にとって、かなりの衝撃を受けました。絶対、闇金のお世話になってはいけないと。

今思えば、普通のウェブ開発の会社の本棚にオライリー本とかと並んで何でこんな本が並んでいたのやら。

作品概要

10日5割の超暴利闇金融『カウカウファイナンス』の営業者・丑嶋馨の日常と、カウカウファイナンスに訪れる客およびその関係者の様々な人間模様と社会の闇を描いたストーリー。 物語は各エピソードの中心となる人物の視点で進み、丑嶋はそれらの人物に接触する狂言回し的存在である。そのため丑嶋が全く登場しない回も多々ある。「-くん」とギャグ漫画を思わせるタイトルに反して、多くのエピソードにおいて人々が救いのない様子に陥る様が描かれている。一般人が覚醒剤に依存し廃人となってしまう様、洗脳により自己決定が出来ない状況に陥り殺人を犯し、人体をミキサーで液体となるまで砕き遺棄する様子など、極めて陰惨な内容が大半を占める。なお「-くん」というタイトルは、当時流行した「むじんくん」(アコム)、「お自動さん」(アイフル)などのサラ金の自動契約機のネーミングから着想を得ている。

えぐい描写がいっぱい

一般人だったはずの人が借金地獄に落ち、覚せい剤で廃人になったり、風俗に堕ちたり、殺人があったりとかなりえぐい描写がたくさんあります。自分が落ち込んでいるときに読んでしまったら、きっとさらに鬱々としてしまうことでしょう。

内容も過激なので、正直、お子様には見せられません。でも、誰もが何処かでひとつ選択を間違えて、人生の歯車が崩れていたら、多くの登場人物と同じように、同じように借金地獄に落ちていたかもしれません。読んだ後、鬱々とした気持ちになってしまうのは、何処かで選択を間違えた自分を投影してしまうからなのでしょう。

学ぶことも沢山あります

目を背けたい内容も多いのですが、お金の恐ろしさ、自堕落な生活の恐ろしさ、身の丈にあった生活の大切さなど学べることが沢山ある漫画です。

中学生にはまだ早いのでまだうちのこともたちには読ませていません。でも、息子や娘が高校生になったら、進路を真剣に考えさせるため、お金の大切さを学ばせるために是非読ませたいと思います。

映画化記念の試し読み

2016年10月現在、映画公開を記念して小学館のサイトで1巻から4巻までの試し読みができます。

この漫画をまだ読んだことがない方は、この機会に、4巻まででも目を通してみてはいかがでしょうか。

派生作品も

闇金ウシジマくんは本当に学ぶことが多い作品で、登場人物を反面教師としながら、堀江貴文さんが人生の考え方を紹介するこんな本も出ています。

闇金ウシジマくんの本編を手に取る前に、こういった派生本で闇金の世界を垣間見るのもいいかもしれません。

  • お勧め度: ☆☆☆(何度も読もう)
  • 対象年齢: 6歳以上(すべてのサッカー少年少女へ)
  • 初発表年: 1992年
orefie

20年前のサッカー漫画

約20年前、日本がサッカーワールドカップに出場することが夢から現実に変わりつつある時代。現実とリンクしてサッカーワールドカップに出場していく物語です。学生時代、友達の家で読んだサンデーに掲載されていました。

小五になった次男がサッカークラブに入ることを決めた後に、いくつか買ったサッカー漫画のひとつで、今、一番気に入っているサッカー漫画だそう。

ストーリー

サッカー好きの少年・高杉和也は、日本リーグのスター選手である父・貫一と、いつか国立競技場で一緒にプレーすることを夢見ながら、幼馴染の森口愛子や転校生の騎場拓馬と共に、少年クラブでサッカーに打ち込んでいた。だが貫一が交通事故によって、帰らぬ人となると和也は父を失った失意からサッカーを止めてしまう。しかし高校2年になったある日、和也の前に一人の男が現れた事で再びサッカーを対峙する事となる。

ちりばめられたリアリティ

この漫画より前のサッカー漫画は、キャプテン翼のように必殺シュートが出てきたり、人間には出来なさそうなスーパープレイが続出したのですがこの漫画はかなりのリアリティがあります。

アルゼンチンに留学し、プロ入りし、日本代表として戦い徐々に成長していくのです。

熱いスポーツ漫画

そして、登場人物が熱いです。

  • フィールドでの負い目は…フィールドでしか返せないんだ。
  • 俺は・・・俺たちは・・・もう負けんのはよ・・・ヤダぜ・・・
  • もっと血を流せ。つよくなりたいならな。
と熱い台詞がちりばめられています。誰もが真剣にサッカーに勝負に取り組んでいて、最後まで一気に読ませてくれます。

時代設定は古いですが

多くの日本人選手が海外のサッカークラブで活躍し、サッカーワールドカップ本選出場が当たり前になりつつある今、俺たちのフィールドの時代設定は古いかもしれません。

でも、こんなサッカー黎明期があったこと。そして、熱く真剣に、泥臭くサッカーに取り組んでいたことは、現代にサッカーに取り組む子達にも是非読んでほしいです。

どうも、格好良さやスマートさにばかり憧れて、その影にある泥臭い熱意を格好悪いと思うような風潮が歩きがするので。

  • お勧め度: ☆☆☆(繰り返し読まないと良さが分からない)
  • 対象年齢: 10歳以上(低学年には難しい話)
  • 初発表年: 2013年
koe

1巻で辞めなくて良かった

2016年9月に映画化され、そのキャンペーンでKindle版の1巻を無料で読むことが出来ました。1巻は悪ガキが、子どもらしい悪意を持って障害を持つ同級生をいじめる物語です。

自分の子どものころにあったいじめの経験を思い出し、気分が悪くなります。でも、物語はそれだけでは終わりません。1巻だけで本を閉じることなく、最後まで読まないとこの作品の価値はわかりませんでした。

作品紹介

お前なんかに出会わなきゃよかった。もう一度、会いたい。/耳の聞こえる少年・石田将也。耳の聞こえない転校生・西宮硝子。ふたりは運命的な出会いをし、そして、将也は硝子をいじめた。やがて、教室の犠牲者は硝子から将也へと移っていった。幾年の時を経て、将也は、 もう一度、硝子に会わなければいけないと強く思うようになっていた。
【作者・大今良時先生から】「点と点で生きている人たち。遠く、離れ離れの小島のように生きている人たちを描きたくて、この物語を描きました。みなさまに読んでいただければ、この上ない幸せです」
講談社特設サイトより

多くの賞を受賞

聲の形は、2015年版『このマンガがすごい!』オトコ編で第1位、『マンガ大賞2015』で第3位、第19回手塚治虫文化賞新生賞、2016年マンガワ賞 少年の部 と、多くの賞を受賞しています。

タイトルに込めた思い

タイトルの「聲」は旧字体で書かれています。この字には、「声と手と耳」が組み合わさって. できているという説があることを作者が知り、気持ちを伝える方法は声だけでないという思いを込めたそうです。

主人公もヒロインも周囲の人たちも、伝えたい考えや気持ちをどう表現するのかどう伝えるのか様々な葛藤を抱えています。

お互いの気持ちを上手く伝えられないから、コミュニケーションが上手く取れないから、誤解が生じていじめにつながることもあります。

少なくとも一度は読んでほしい

重い話から始まり、とっつきにくいのですが、様々なエピソードが絡み合い苦しみながらも、明るい未来が見えるラストへと向かっていきます。思いテーマではあるのですが、一度は最後まで読んでほしいです。

一貫して主人公の視点で書かれているので、一度、さらっと読むだけでは登場人物の気持ちに気づけないことも多々あります。本当は何度も読み返してほしいけど...

暗い過去や後悔と向き合うことはしんどいことです。この漫画はそんなことを要求してくる漫画でもあります。でも、更なる成長のためには自分を見つめなおすことは欠かせません。

とりあえず、一度は最初から最後まで読んでほしい話です。

うちの子供たちは

小五の次男でもまだ難しい話だったようです。最後まで読むことが出来ませんでした。

この漫画を読むころには乗り越えていましたが、中学校入学後、一時期はイジリが行き過ぎていじめの被害者になりつつあった長男は複雑な思いで読んだようです。1巻の途中で手が止まり、そこから先へはしばらく進みませんでしたが、いつの間にか完読したようです。

どんな感想を持ったか聞けていませんが、きっと何かを学んでくれたんじゃないかと思います。

  • お勧め度: ☆☆(男児には一度は読ませたい)
  • 対象年齢: 6歳以上(男児必見)
  • 初発表年: 1983年
hokuto

原典を読むべし

私と同じアラフォーの皆さんなら誰もが一度は経絡秘孔をついたことがあるはず。今も人気があり、様々な派制作品やグッズ、あげくはパチンコ台など。明らかに商品ターゲットは我々です。

そんなある日、帰宅をすると子ども達がYoutube動画を見て笑い転げていました。見ていたのは「北斗の拳 イチゴ味」。いや、まぁ、確かに面白いんだけどさ、まずは原典を見ようよ。

ストーリー

199X年。世界は核の炎に包まれた。文明社会は消え去り、世界は暴力が支配する弱肉強食の時代へと突入した。それから数年後、一子相伝の暗殺拳である北斗神拳の伝承者となったケンシロウは愛する女性ユリアと共に旅に出る。しかし、ユリアを愛する南斗孤鷲拳の使い手シンに敗北し、ケンシロウは胸に七つの傷をつけられユリアを奪われてしまう。ユリアを取り戻すため荒野をさまようケンシロウ。そこでケンシロウは言葉を失った少女リンとしたたかに生きる少年バットと運命の出会いを果たす。北斗神拳の宿命に導かれるまま乱世に覇をとなえる強敵たちと戦い、弱き者を救い続けるケンシロウ。北斗神拳と対を成す南斗の使い手との戦いや、ケンシロウを見守る兄トキとの出会い、そしてトキとケンシロウが目指した北斗の長兄であり最強の男ラオウとの戦いを通じ、ケンシロウは乱世を救う真の救世主へと成長してい

久しぶりに読み返してみました

といっても、幼少のころ、コミックは持っておらず少年JUMPの連載とテレビアニメで見ていたのみなので、コミックスとして読むのは初めてです。

「漢(おとこ。あえてこの字)共はみんな似た顔してるなー」「この破れた服はどうしているんだろう」「ハート様ってこんなだったっけ」「南斗水鳥拳が一番好きだったなぁ」「トキ...押し込めても一人も核シェルターに入れないってどんな状況だよ」「拳王様、あのころは怖かったけど、今見ると孤独な人だなぁ」「シャチの身長どうなっているんだろ」「リンが天帝って...」「修羅の国編は蛇足だな」「拳王様、誰と子ども作ったんだろう」。

少年のころの熱い気持ちを思い出しつつも、大人になってしまった自分には素直にのめりこめずに疑問に思ってしまう点もあり、なかなか面白かったです。

第一部だけでいい

何処かで読みましたが、元々は第一部だけで完結するはずが人気があったので引き伸ばしを図ったとか。

作者も訳も分からず書いていたそうですし、僕自身の記憶にもあんまり残っていませんでした。読み返しても、ラオウが倒されるところまでで良いんじゃないかと思います。人気至上主義の弊害でしょうか。

我が家の子ども達の反応は

男子二人はそこそこ面白く読んでいた模様。一方、女子は絵が怖いと敬遠していました。劇画調はだめですかね。それでも、イチゴ味の動画は一緒に見て笑っていたんですが。

いずれにせよ、古典として一度は読んでおくべき本だと思います。自分の中の北斗熱も日がつきつつあるので、今度、カラオケに行ったら「愛を取り戻せ」でシャウトしよう。

  • お勧め度: ☆☆☆☆(殿堂入り)
  • 対象年齢: 10歳以上(小学校高学年から読ませたい)
  • 初発表年: 2012年
ansatsu

予定通り&引き伸ばしなし

異能の先生による「教育」の結果、落ちこぼれとされていた生徒達が成長していく物語です。感動のフィナーレでは年甲斐もなく目に涙が浮かんでしまいました。

最近の連載漫画は人気が出てくると引き伸ばされたり、人気が落ちてくると打ち切られたりと作者の想定どおりに完結できることは多くないと思いますが、「暗殺教室」は数少ない最後まできれいに終わった漫画です。20巻の作者コメントによると、「連載開始時からはっきりと見据え、はっきりと目指してきた場面」とのこと。すばらしい終わり方でした


あらすじ

ある日突然、進学校「椚ヶ丘中学校」の成績・素行不良者を集めた3年E組の元に防衛省の人間と、人間ではない謎の生物がやって来た。マッハ20で空を飛び、月の7割を破壊して常時三日月の状態にしてしまった危険な生物は「来年3月までに自分を殺せなければ地球を破壊する」ことを宣言したうえ、「椚ヶ丘中学校3年E組」の担任教師となることを希望した。
(中略)
しかし、いざ授業が始まってみると暗殺者と標的という異常な状況ながら、多くの生徒たちは殺せんせーの指導と手入れによってこの暗殺教室を楽しみ、今までの「学校中から差別された底辺学級」としてではない前向きな学校生活を送るようになっていく。その一方、生徒の他にも殺せんせーを暗殺するため、世界中から暗殺者が送り込まれてくるのだった。

押し付けがましくないメッセージ性

先生が教育をして生徒を育てていく物語なので、実はかなりのメッセージ性が含まれています。

「暗殺」という物騒なタイトルなのですが、実は命の大切さを訴える物語だったりしますし、他にも「成長するには本気にならなくてはいけない」「外見よりも中身が大事」「自分の武器を磨け」などなど子ども達に伝えたいメッセージがちりばめられています。

そんなメッセージがあるにもかかわらず、押し付けがましくも説教くさくもないところがこの漫画の魅力の一つだと思います。

子ども達の反応は

テレビアニメでも見ていたこともあり、特に上の子二人(中三と小五の男子)は何度となく読み返してみているようです。

影響を受けて、物事に真剣に取り組み、自分の武器を磨いてくれればいいのですが...ひっくり返ってマンが読んでいるだけじゃ何の武器も磨かれないかなぁ。

まぁ、漫画を買い与えているのは僕なんですけど...。

  • お勧め度: ☆☆☆(何度でも読みたい)
  • 対象年齢: 15歳以上(この良さは子どもには伝わりにくいかも)
  • 初発表年: 2007年
kawamoto

成長の物語

少年棋士が主人公の将棋漫画と見せかけて、将棋はただの味付け。メインは孤独を抱えた少年です。

実在の人間に完璧な人間はいないように、主人公を含めた登場人物は何処かに問題や孤独感を抱えています。物語の当初は孤独でやるせない印象なのですが、周囲の人との温かい交流を通じて、皆が成長していく心理描写が素敵な物語です。

2016年10月からテレビアニメ化され、2017年3月には映画がリリース予定など、のりに乗っている漫画です。


あらすじ

少年・桐山零(きりやま れい)は、幼い頃に交通事故で家族を失い、父の友人である棋士、幸田に内弟子として引き取られ、15歳で将棋のプロ棋士になった。幸田の実子との軋轢もあり、六月町にて1人暮らしを始めた零は、1年遅れで高校に編入するが、周囲に溶け込めず校内で孤立し、将棋の対局においても不調が続いていた。
自らの境遇を停滞していると感じていた零は、ある日先輩棋士に無理やり付き合わされたあげくに酔いつぶされ、倒れてこんでいたところを介抱されたことがきっかけで、橋向かいの三月町に住む川本家と出会い、夕食を共にするなど交流を持つようになる。

我が家の子ども達の評価は

心理描写が中心で、絵の雰囲気とあいまって全体に優しい穏やかな雰囲気の漫画だからか、我が家の男子に評判はあまりよくありません。一方、我が家の女子には「絵がかわいい」と、中身はともかく好評。この心理描写のよさに気づくにはもう少し年を重ねないといけないかもしれません。

個人的には...

12巻の表紙にもなっているあかりさんがいいなぁ。いろんな意味で w

3月のライオン 12 (ヤングアニマルコミックス)

  • お勧め度: ☆☆(受験するなら一度はどうぞ)
  • 対象年齢: 10歳以上(受験する子におすすめ)
  • 初発表年: 2003年

世の中はルールで出来ている

中学受験、高校受験、大学受験。今の子ども達は受験というふるいにかけられる機会が何度もあります。

ドラゴン桜は受験というフィルタはあるルールで作られているので、頭の良し悪しだけでなく、そのルールを上手く攻略することがポイントだと教えてくれる漫画です。そして、ルールで作られているということは受験だけでなく世の中全てに共通しているのです。

あらすじ

元暴走族の駆け出し弁護士・桜木建二(さくらぎ けんじ)は、経営破綻状態となった落ちこぼれ高校、私立龍山高等学校の運営問題を請け負うこととなった。
始めは精算を計画していた桜木だったが、破綻を回避し経営状態を良くするためには、進学実績を上げるのが手っ取り早いと考え、5年後に東大合格者100人を出す計画を考案する。
かつて受験指導に大きな実績を上げた個性溢れる教師を集めながら、開設した特別進学クラスに人生を諦めかけていた水野直美(みずの なおみ)と矢島勇介(やじま ゆうすけ)を迎え入れた桜木は、彼らに様々な受験テクニックや勉強法を教えていく。

ルールを巡る生き方

ドラゴン桜の中には

社会のルールってヤツはすべて頭のいいやつが作っている。そのルールは頭のいいやつの都合のいいように作られてるんだ。逆に都合の悪いところは分からないように隠してある。それでも頭を働かせるやつはそこを見抜いてルールを上手に利用する。つまり頭使わずに面倒くさがってると一生だまされて高い金払わされるんだ。だまされたくなかったら…損して負けたくなかったら…勉強しろ

という台詞があります。極論ではありますが、ある意味真実だと思います。ルールを作る側に回るか、ルールに従う側になるのか、ルールからかけ離れた生き方をするのか。大きく三つある選択肢ですが、子ども達にはどういう道を選ばせたいでしょうか。

ルールを作る側やルールからかけ離れた生き方をさせたいなら、一度はこの漫画を読ませておきたいです。

受験のノウハウ本として

受験のノウハウ本としてドラゴン桜を読んでみると

  • マインドマップによる記憶方法(作中ではメモリーツリー)
  • 英語の歌で例文を覚える
  • 数学は問題と回答を一緒に見ることで数をこなせる
などなど。様々なノウハウが出てきます。ドラゴン桜に出てくる勉強方法が全てとは思いませんが、受験に向けてどういう勉強をしたらいいのか分からない子には大きな指針になると思います。

ドラゴン桜から派生した参考書まであるくらいです。

絵は微妙...

受験に向けたノウハウとして中身はかなり充実しているのですが、絵は正直微妙です。
heta
こんなのがちらほらですから...。絵には期待せずに読んでください。

  • お勧め度: ☆☆☆(気に入ったレシピは何度でも)
  • 対象年齢: 6歳以上(小学校低学年から作れるレシピも)
  • 初発表年: 1985年
papa

食べるのは生きる基本

生き物たるもの、食べないと生命を維持することが出来ません。ということで、食事や食べ物にかかわることは我が家では結構重要視しています。

子どもと一緒に畑を耕してみたり、釣りに行ったり、買い物に行ったり、料理をしたり。そんな風に子どもに食への興味を持ってもらうための本がクッキングパパです。

文庫版のほかにも、いくつかのレシピを抜粋した本が出ているので、まずはそちらから購入するのもお勧め。僕も最初は、「このアゴは何だ...」と絵柄だけで読まず嫌いでした。

家族構成もちょっと似ているかも

我が家も共働きで、どちらかというと妻の方が仕事の波が多く、料理はあまりで得意でありません。我が家の場合は間にもう一人いるのですが、お兄ちゃんが一番上で、少し年の離れた妹がいたり、この漫画の主人公である荒岩家には共感がもてます。

作って食べられる料理漫画

料理漫画といえば、ミスター味っ子とか美味しんぼとか、包丁人味平とか、色々あるのですが、漫画に描かれたレシピをそのまま安心して作れる漫画って、あんまり多くありません。

あんまりに奇抜なので、再現レシピがネットで話題になるような漫画だってあります。

その点、クッキングパパは比較的安心して見る事・作ることが出来ます。たまに奇抜なレシピもまぎれていたり、レシピどおりにすると結構味が濃い傾向があるので注意が必要ですが。

結構なボリュームがあります

この漫画は1985年から連載をしているということで、2016年9月現在で138巻も出ており、かなりのボリュームがあります。長い分、絵柄が徐々に変わっているのも楽しめるのですが、一気に買い揃えるのはなかなか大変です。

おすすめなのかクッキングパパ 漫画文庫 全12巻完結セットです。我が家もまずはこの文庫本から入りました。(というか、文庫本しかないです)

低学年には厳しいけど

クッキングパパはモーニングという青年誌に連載されているからか、やさしい漢字にはふり仮名がふられていません。低学年の子が読むのはちょっと厳しいようです。

それでも、我が家の小一長女はこの漫画をぱらぱらとめくっては、「今度これ作るー」と言って一緒に作ったりしています。漫画の中でも、小さい子が料理をしていますし、お子さんが料理に興味を持つにはちょうど良い漫画かもしれません。

願わくば、コミックよりも大きな版で漢字にはルビ付で、子どもでもできる料理を特集した冊子が出るといいんですけどね。

  • お勧め度: ☆(時間とお金に余裕があれば)
  • 対象年齢: 15歳以上(微妙に性的描写があるので中学生以上推奨)
  • 初発表年: 2000年
yoshitune

義経は実は別人だった?

実は、軽業師の子どもが義経と入れ替わっていた。という奇想天外なお話です。でも、おおよそのストーリーは史実を追いかけていくので、源平時代を身近に感じるには良いのではないかと手にとってみました。

ある意味、史実どおりといえば史実どおりにハッピーではない結末に向かって話が進んでいきます。

ちょっと長いかな...

旅芸人が義経として生きることを決意し、奥州で力を蓄えるまでが遮那王 義経 全22巻。その後、物語が盛り上がってくる源平の合戦が全29巻と、合わせると50巻を超えるかなりの大作です。

ただ、前半は5人の家来を召抱えるまでのストーリーが間延びする感じで、後半はせっかく召抱えた5人があんまり活躍する場もなく義経一人の世界(平家物語通りといえばそうなんでしょうが)。いっそもっと漫画チックに源平の合戦でも5人の家来をバリバリ活躍させたらエンターテイメントとして面白かったんでしょうか、中途半端な印象です。

武蔵坊弁慶は「忠の者」だとか、伊勢三郎能盛は「勇の者」のとか、TBSあたりがつける妙なキャッチコピーみたいなのを付けたのに、ストーリーにあまり絡んでこないのが残念でした。

子ども達の反応は

中学生の長男は最後まで読み通し、また、それなりに面白かったようですが、小五の次男にはちょっと早かったかも。

ストーリー的にも、少ないとはいえ性的描写が出てきたりもするので、小学生にはあまり向かないかもしれません。

残念ながら合いませんでした

残念ながら、我が家にはあまりあわない話でした。ネット上で評価を見ると、決して低い漫画ではないので、はまる人にははまるのだと思います。

せっかく買ったのですが、この漫画は売りさばいちゃおうかな。

  • お勧め度: ☆☆(一度は読みたい。剣道やるなら何度でも)
  • 対象年齢: 6歳以上(剣道に取り組む全ての人へ)
  • 初発表年: 1981年
musashi

元剣道少年の愛読書

僕が子どもの頃、テレビアニメが放送していてファミコンゲームになって、剣道をかじるきっかけになったが漫画が「六三四の剣」です。

部活でも剣道を選んだ中学校時代に、古本屋でコミックを買い揃えたんじゃなかったかなぁ...。


ストーリー

剣道岩手県大会を制した夏木夫婦の元に男の子が生まれる。誕生日時が6月3日の午後4時であることから[1]、六三四と名付けられた。六三四は両親の影響から、3歳の時に剣道を始める。六三四が小学校1年生の時、父親の栄一郎は、出場した剣道大会にて優勝を手にしたものの、自身の先輩である東堂国彦との試合中に負った傷によって死亡。東堂への恨みを抱いた六三四だったが、その息子であり最大の好敵手となる東堂修羅と互いに切磋琢磨し、剣道を通して成長してゆく。

懐かしく読み返しました

長男が小学校に入った頃でしょうか、捨てられずに実家に眠っていた「六三四の剣」を持ち帰り、子どもに読ませつつ、自分でも読み返してみました。

当時は全く意識していませんでしたが、作者の村上もとかさんは、この後、「仁」などのより年齢層が上の青年漫画を描かれているんですね。

子どもの頃は少年剣士の視点だったからかライバル達との対決にばかり目が行き、修羅の親父大嫌いと毛嫌いしてました。しかし、大人になって読み返してみると、修羅の父東堂 国彦を含め、子ども達を見守る大人たちに深く感情移入してしまいました。

六三四も今は、学校の先生になって当時よりも過疎化が進んだ山村で剣道を教えているのでしょうか。


ちなみにわが子の反応は

長男、次男ともに何度か手にとって読んでくれたみたいです。長男は一度、剣道道場の見学にも連れて行きました。でも、「怖い...」とへたれ長男はしり込みしてしまい断念。

次男はとっととサッカークラブに入ってしまい...時代はサッカーですかね。キャプテン翼 がサッカーブームを引き起こし、SLAM DUNK(スラムダンク) がバスケットボールブームを引き起こしたように、剣道漫画が流行れば剣道ブームも来るのかなぁ。今回、他にも剣道漫画は探してみましたが、いまだにこの六三四の剣を超える剣道漫画はありませんでした。

  • お勧め度: ☆☆(一度は読みたい)
  • 対象年齢: 6歳以上(少年から熱さを忘れた大人まで)
  • 初発表年: 1995年
daogo

とにかく熱い話

初連載は20年前の消防士の物語。熱い思いを胸に秘めた...というか、秘めずに熱い思いをむき出しの新任消防士が、難しい現場に出会いながら成長していく物語です。

感想は熱い!消防士という職業だからか、とにかく熱い。暑苦しいほどです。

あらすじ

幼い頃に巻き込まれた火災で消防士・のちのめだかが浜出張所所長・五味に助けられた朝比奈大吾は、いわゆる「不良」であった学生時代、恩師・落合に幼き頃からの夢であった職が消防士であった事に気付かされ(大吾にとっての「スーパーマン」である)、自らも消防士になる事を目指し、見事採用試験に合格。千国市消防学校での研修を経て、地元の千国市消防局めだかヶ浜出張所に配属される。
ところが大吾が配属されためだかヶ浜は、開発の初期段階で、住民の防災意識もあり、めったに火事が起きず出動もほとんど無い平和な地域。それゆえに隊員たちの士気も低く、“めったに火事が起きない「め組」”や“目出度い「め組」”と揶揄される出張所だった。若く血気盛んな大吾は、その現状に我慢ができず、ストレスを溜める毎日を過ごすことになる。ところが、度重なる出動を経験することで、大吾は自らの所属するチームが、最高のプロフェッショナル・チームである事を思い知る。そして、出動を重ねていき大吾自身も災害の恐怖と闘いながら成長していく。一方で度重なる都市の乱開発により、めだかヶ浜も変わりつつあった。変わる都市。変わる自然。人間が作り上げた街が人間に牙を向き住民を襲う。そんな中で大吾は、時に問題児扱いされながらも持てる力を駆使して災害に巻き込まれた人々を救っていく事になる。

魅力的な登場人物

熱さむき出しの主人公に、厳しくも温かみがある頼れる上司や先輩たち。命を守る現場に、命がけで取り組んでいる熱い話です。

ストーリーの盛り上げ方も旨く、何事にも真剣に一生懸命取り組む様子に引き込まれ、文庫版コミックでも11巻というそれなりのボリュームがあるにもかかわらず、僕も一気に読んでしましました。

小学校低学年でも読めます

め組の大吾では漢字にふり仮名がふられているので、小学校低学年からも読むことができます。

今は小5になった次男が小学校1年生のころ、消防署の公開日にはしご車に乗せてもらい「消防士になる」と宣言したことがきっかけで買いました。小学生男児にこの熱い物語はどんぴしゃだったようです。

でも、我が家の小1女子は、ぱらぱらとめくって見たものの、2巻以上に進むことがありませんでした。ストーリーはそんなに難しくないとは思うのですが、女子には話に興味が持てなかったのかも。

大人の視点ではちょっと物足りないかも

娘だけでなく、反抗期に入りかけの中学1年だった長男にも不評でした。主人公の大吾が超人的すぎて、消防の現場も非現実的というか、いかにも感動させてやるという臭いがして嫌だそうです。

そんな気持ちもわかるし、大吾のような無鉄砲なのがチーム内に居たら、実際の現場では大迷惑だろうなぁ...と管理職になってしまった父も思うのでした。

熱分がほしい人にお勧め

この漫画、2004年には 山田孝之主演でドラマ化もされていたいたそう。白けた世の中になってきて、こういう熱い人とが少ないので、逆にこういう熱い人が求められているのかもしれません。

我が家の子どもたちの反応にもあるとおり、好き嫌いは分かれそうですが小学館のサイトで試し読みもできるので、試し読みで面白そうと思った方は、是非。

ファイアーボーイズ・め組の大吾 完全版 DVD-BOX
山田孝之
フジテレビジョン
2004-06-30


  • お勧め度: ☆☆☆☆(殿堂入り)
  • 対象年齢: 10歳以上(小学校高学年から読ませたい)
  • 初発表年: 1979年
風雲児たち

最もお勧めの歴史漫画

昭和54年から書き続けられている歴史漫画。残念ながらこの漫画を知ったのは成人してからでしたが、中高生時代にこの漫画に出合っていたら違う人生を歩んでいたかもしれないと思わせる、それだけのインパクトを与えてくれた本。

教科書や資料集の中の人も、実際に生きていたんだ。同じように息をして、迷ったり、悩んだりしていたんだということがわかり、歴史を身近に感じられるお勧めの漫画は「風雲児たち」です。

概要

当初の編集部からの依頼は、幕末の群像を五稜郭陥落まで単行本10巻程度でまとめてほしいというものであったが、幕末の状況はそもそも江戸幕府の成立に根があるとの作者のみなもとの判断により、関ヶ原の戦いより執筆を開始した。これが編集部の企画を大幅に狂わせ、江戸時代300年を通して時代の発展に関わった人間たちの運命を描く大河ドラマ漫画となる。
漫画やアニメ、漫才師やコメディアンのネタ(特に吉本新喜劇)、時代劇、映画、TV、時事ネタなどをパロディとしてギャグにしているのも特徴である。また、時代を経て分かり難くなったギャグの解説のため「脚注」をもじった「ギャグ注」を、ワイド版では各巻末に収録している。
執筆当時に入手可能な最新の史的資料を調査した上で執筆されているため、それまでの多くの歴史フィクションでよく見られたステレオタイプの視点や、学校などで習う標準的な歴史観を脱しており、時に保科正之のようにそれまで注目されていなかったマイナーな人物にスポットが当てられたり、田沼意次のように悪人と見られがちな人物を史実に基づき肯定的に描くなどしている。逆に、松平定信のように従来は肯定的に描かれることが多かった人物の否定的側面を取り上げていることもある。人物の善悪を分けたとき、権力側ではなく民衆に立って行動した者を善玉としている。
wikipediaより

小学館の漫画日本の歴史も良いんですが…

子どものころ、小学館の漫画日本の歴史は愛読していて、歴史のテスト中に「あ、これは何巻の左上にあった話だ」と思い出して回答するほど受験にも役立ちました。

でも、「風雲児たち」と比較してしまうと、所詮は教科書をビジュアル化しただけというか、本当は面白い小説なのにあらすじだけを追ってしまっている感じです。


歴史は一人ひとりが作っている

「自分がやっていること何てたいしたことが無い」「一人ができることなんてちっぽけなこと」そんな無力感を感じてしまうこともあるかもしれませんが、そんなことはありません。

教科書には歴史の結果しか出ていませんが、結果にいたるには当然ながら生身の人間が苦しんで生み出した過程があるのです。また、歴史は個別の事件の集合体ではなく、それぞれが縦糸横糸となり複雑に絡み合っています。

「風雲児たち」の中では歴史上の偉人たちが時には悩み、時には感情を爆発させ、時には失敗しながら、さまざまな決断を下していって、歴史という大きな布をつむいでいきます。

そして、この大きな流れは僕たちにしっかりと受け継がれているのです。

うちの子供たちは

長男が中一のときに幕末編まで含めた、当時発行されていたすべての巻をプレゼントしました。おかげで長男は江戸時代から幕末にかけての歴史問題が大得意です。

「風雲児たち」をきっかけに歴史物に興味を持ち出し、司馬遼太郎や藤沢周平、宮部みゆきといった歴史小説にも手を出すようになりました。


そんなこんなでお勧めです

「風雲児たち」は知名度が低いようですが、これ、本当にお勧めです。ギャグ漫画風の絵柄がしっくり来ない方もいらっしゃるかもしれませんが、読んでいるうちに気にならなくなります。未読の方は是非。

(ちなみに、漫画ではかなり崩して描かれている小早川秀秋は肖像画もへたれ顔)

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